恋愛・夫婦

承認欲求のかたまり“匂わせ女子”の本音 「正直、“ざまあみろ”って思っちゃっていたかも」

著者:Ryo

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憧れの男性アイドルと毎晩一緒に過ごしたつかの間の日々

「個人連絡が功を奏し、意気投合。アイドルくんと私、そしてそれぞれの友人達の4人で、本当に毎日のように遊んでいました。もちろん交際中の彼氏には隠れて」

 悪気のないその声色から、彼女の小悪魔性がうかがえる。男性が惹かれてしまうのはいつの時代も少し悪い女なのだろうか。

「楽しかったです。みんなで一晩中ゲームをして、夜が明けるとみんなそれぞれ仕事や大学に行くんです。でも、またその日の夜集まる、みたいな」

 その中で彼とHさんの関係もどんどん深いものになっていったという。しかし陰りは突然現れるように…。

「誰かに言いたい」欲望があだとなり 誹謗中傷が止まらない事態に

「アイドルくんに会うためだけにお金を払う女の子がたくさんいる。そんな特別な人。正直、かなり優越感に浸っていました。誰だって有名人と仲良くしていたら、きっとそんな感覚になるでしょう?」

 彼女のその“優越感”はとんでもない自体を招いてしまう。

「ある日、いきなりSNSのDM(ダイレクトメッセージ)に誹謗中傷のメッセージが届いたんです。内容は彼とのこと。何で? って思いました」。鳴りやまない誹謗中傷のメッセージ通知。その原因はアイドルくんのファンが集まる掲示板だった。

「誰かが私たちの秘密の関係を掲示板に書いたんです。教えてもらった掲示板には私のSNSがさらされていました」

 HさんはSNSへ頻繁にアイドルくんと遊んだ日のことを書きこんでいたという。食事に行った先では料理の写真に彼の腕を写りこませたり、彼のイベントへ内緒で行き“繋がり”を感じさせるようなコメントとともにその様子を投稿したり……。彼女は写真でいつもアイドルくんの存在をほのめかしていた。

 わざとなのか? その真相をつくとHさんは黙り、ひとくちアイスティーを飲むとゆっくりと口を開いた。

「わざと、といえばわざとでした。でも当時は“私は彼のことをアイドルとしてでなく、ひとりの人間として見ている。普通の友人として彼のことを投稿してる”って自分に言い聞かせていた気がします。でも今思えば優越感に浸る一方で、承認欲求が顔を出してしまったんですよね。正直DMがきたときも“ざまあみろ”って思っちゃってたかも」

 元々ファンだった人気アイドルと繋がった嬉しさ。有名人に特別扱いをされる幸福感。これらをどうしても自分の中だけで終わらせたくなかった。その想いこそ彼女が“匂わせる”キッカケになってしまったのだろう。

炎上騒動から突然の別れ それでもまた会いたい

「今はもう会ってません。というよりより、連絡先変えられちゃいました(笑)」と、悲しそうに笑うHさん。

 どうやら掲示板に書き込まれた情報が彼にも伝わり、Hさんがアイドルのオタクをしていたこともバレてしまったようだ。そのせいか彼は連絡先を変更し、Hさんとの繋がりを一切シャットアウトしてしまったという。

「そりゃあ会いたいとは思います。なんだかんだ私はやっぱり芸能人が好きだし。みんなだって絶対にそうじゃないですか?」

 開き直ったように強気な言葉を並べるHさんにほんの少し鳥肌がたった。彼女は彼女なりの幸せを必死で掴み取ろうとしているに過ぎない。しかし誰かに迷惑をかけたり、必死で応援するファン達を逆なでするような行為は、歪んだ幸福感の満たし方に思える。Hさんがそれに気づくのは……もう少し先なのかもしれない。

「あ、すみません。この後行くところがあって」

 そう言って、キラキラと輝くグロスを丁寧に塗り、六本木の街に消えていったHさん。

 夜の東京に蔓延る女の自己顕示欲。芸能人の傍らにいる女性達のスマホのカメラはどこを向いているだろうか…。

(Ryo)