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「フォークの背にライス」「手土産のときの決まり文句」…当たり前だと思っていた“昭和の常識”3選【4月29日は昭和の日】

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

スパゲティが日本でパスタと言われるようになった理由

どこか懐かしさを感じる、トマト味のスパゲティ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
どこか懐かしさを感じる、トマト味のスパゲティ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○昭和に広まっていった「スパゲティ」 その後、「パスタ」呼びが浸透した理由とは 2つの違いを栄養士に聞いた

 スパゲティとパスタ。昭和の頃は「スパゲティ」と呼んでいたものの、今は「パスタ」のほうが一般的かもしれません。

 スパゲティと聞くと、ナポリタンやミートソースといった、昭和の喫茶店にあったメニューが思い浮かびます。一方、パスタには、イタリア料理店で提供される料理というイメージがあるでしょう。

 そのため、スパゲティがどこか「懐かしい」呼び名で、パスタが今時の「おしゃれ」な呼び方ととらえるかもしれません。しかし、厳密に言うと、パスタにはさまざまな種類があるため「パスタ=スパゲティ」とは限りません。

 日本でスパゲティが一般的に普及したのは、西洋の食文化が流入した1950年代といわれています。それから1980年代後半になると、日本に本格的なイタリア料理ブームが到来。麺もスパゲティだけでなく、平たいリングイネやフェットチーネ、極細のカッペリーニなどが食べられるようになりました。そこから、総称である「パスタ」という呼び方が普及していったと考えられています。

 また、イタリア料理には欠かせない、オリーブオイルやバルサミコ酢といった調味料が日本の家庭に浸透したことも、パスタという呼び名の定着に影響を与えたと言えるでしょう。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾