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「誰かに求めてほしい」 女性用風俗のリアルをドラマ化 女性プロデューサーが描いたこだわり

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・鍬田 美穂

「『こういう内勤さんがいたら嫌だな』と不快に感じられないよう」

内勤に女性がいて、利用者のリクエストや悩みに合うセラピストをマッチングしてくれる安心感も【写真提供:「ジョフウ~女性に××××って必要ですか?~」製作委員会】
内勤に女性がいて、利用者のリクエストや悩みに合うセラピストをマッチングしてくれる安心感も【写真提供:「ジョフウ~女性に××××って必要ですか?~」製作委員会】

 ドラマでは、利用者がセラピストを指名する以外にも、アカリや先輩のミホ(久住小春さん)といった女性内勤スタッフがリクエストに応じて、利用者に合ったセラピストをマッチングする様子も描かれています。利用者にとって、気持ちを理解し寄り添ってくれる内勤スタッフの存在は心強いものですが、一方で特定のセラピストをリピート指名している場合、近くに女性がいるのを快く思わないケースもあるのだとか。

 こうした繊細な感情にも配慮し、正井さんは「実際の利用者の方が『こういう内勤さんがいたら嫌だな』と不快に感じられないよう、アカリやミホの衣装やセラピストとの距離感は気をつけました」と語ります。親身に利用者と接し、安心感を与えるキャラクター作りを意識したそうです。

 視聴者や利用者への配慮だけでなく、近年の映像制作で話題になることも多いインティマシー・コーディネーターを起用。女性用風俗店を舞台にしているものの「明るく健やかに描くお仕事ヒューマンドラマ」で、登場人物たちの成長にフォーカスした作品です。

「脚本の段階で、みんなで丁寧に意識をすり合わせ、第1話の台本完成までは何稿も重ねました。おもしろく、さわやかに。性的なシーンは最低限で、必要以上に脱がせないといった共通認識のなか撮影しました。反響のなかには好意的なものが多いですが、『エロじゃないんか?』って声もあって、褒め言葉だと感じています(笑)」

 明るく楽しく、さわやかに描かれたドラマで女性用風俗店の実態を垣間見ると、イメージとは違う、癒やし、癒やされる人たちの人間模様を知ることができそうです。

◇ドラマチューズ!「ジョフウ~女性に××××って必要ですか?~」
毎週火曜日 深夜0時30分~1時放送
原作:ヤチナツ「真・女性に風俗って必要ですか?~女性用風俗店の裏方やったら人生いろいろ変わった件~」(新潮社バンチコミックス刊)
出演:山崎紘菜、柳ゆり菜、久住小春、遊井亮子、井上雄太、別府由来、笠谷朗、白戸達也、松本大輝、藤林泰也、世古口凌、渋江譲二、橋本淳/山崎樹範 ほか
監督:加藤綾佳、倉橋龍介、山村淳史、工藤渉
脚本:マンボウやしろ、福田晶平、灯敦生
放送局:テレビ東京、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送、テレビ大阪(テレビ大阪のみ毎週金曜日 深夜2時~2時30分放送)
配信:広告付き無料配信サービス「ネットもテレ東」、TVer、Leminoにて見逃し配信、各話放送終了後から、動画配信サービスNetflixにて全話独占配信
制作:テレビ東京/エイベックス・ピクチャーズ
製作著作:「ジョフウ~女性に××××って必要ですか?~」製作委員会

(Hint-Pot編集部・鍬田 美穂)