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「ごくまれに“やっぱりダメだった”」も 外国人観光客が日本食を“冒険” 人気動画を生むチャレンジとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

チャンネルの強みとパイオニアとしての自負

 多くのファンを持つ「日本食冒険記」の魅力のひとつは、登場する飲食店のクオリティの高さです。板前さんの仕事ぶりが光る本格的な寿司店や、さしの美しい和牛を提供する鉄板料理店など名店ばかり。

 そうした店での体験は、ゲストに喜ばれるだけでありません。視聴している日本人にも、世界に誇れる日本食の素晴らしさを再認識させてくれます。

「観光で訪れる外国人は良い店を見つけたいと思っても、なかなか難しい面があります。そうしたなか、本格的な日本食をきちんと提供してくれる店に案内できるのが強みです」というDaisukeさん。店との信頼関係を築いていることも、撮影には欠かせません。

 昨今は同じように、外国人に日本食を体験してもらう動画も増えました。しかし、長年培ってきた、コミュニケーションスキルや店選びの確かさ、素敵なゲストを見つけるセンサーなど、単純には真似できないことが多い印象です。

「こうしたコンテンツを始めたのは、自分が最初という自負はありますね」と、一ジャンルを作ったパイオニアとしてのプライドを覗かせます。

「幅広い層に日本食の“冒険”をしてもらいたい」

子どもの堂に入った食レポが反響を呼んだアメリカ人一家【写真提供:日本食冒険記】
子どもの堂に入った食レポが反響を呼んだアメリカ人一家【写真提供:日本食冒険記】

 実は、テロップを入れてもらうなど、限られた部分で手伝ってくれる人はいるものの、取材から撮影、コメントの翻訳や編集など、基本的に今もひとりでやっているそう。貿易系の会社員として働いているため、夜や週末を利用しての動画制作で、更新の頻度は限られるといいます。

 それでもチャンネルのファンを着実に増やしているのには、Daisukeさん自身の成長も。「英語力という点では、当初よりも上達したと思います。英語での食材名など、語彙も増えました。間違えると視聴者から、愛のあるツッコミが入りますからね(笑)」と、ゲストだけでなく視聴者との交流が力になっているようです。

「今後は、ファミリーのゲストも増やしたいと考えています。子どもは正直ですし、店で落ち着いて食事ができないことがあるかもしれず、いろいろと難易度は高くなります。でも、幅広い層に日本食の“冒険”をしてもらいたいですし、視聴者にもさまざまな反応を楽しんでもらえれば……」

 そうした挑戦もしながら、「よりクオリティを上げていきたいです」とDaisukeさんは力強く語りました。

 外国人観光客に日本食の魅力を伝え、日本の視聴者には身近な食文化への誇りを感じさせる人気コンテンツ。次回の更新が、楽しみですね。

(Hint-Pot編集部)