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エアコンはなぜ試運転が必要? 電気代が25%も無駄になる意外な盲点とは
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定期的なメンテナンスで電気代は25%も変化 意外に盲点な室外機の環境で節電も

夏を乗り切るためにもエアコンは欠かせませんが、気になるのは電気代です。効率良く使って節約するためには、使い始めからの対応が必要だと森重さんは話します。
まずは、基本のフィルター掃除。室内機からフィルターをはずし、ホコリを掃除機で吸ってから戻します。汚れがひどい場合は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗うと良いとのこと。
「ゴシゴシ洗うとフィルターが傷ついてしまうので、優しく汚れを落としてください。気をつけてもらいたいのは、きちんと乾かしてから室内機にセットすることです。エアコン内部の熱交換器に水滴がつくと、不具合の原因になるかもしれません」
本格的に稼働してからも2週間に1度、こまめにフィルター掃除をすることが節電になるそう。森重さんによると、ホコリなどでフィルターが目詰まりしたままだと、25%もの電気代が無駄になる実験結果も出ているそうです。

また、意外な盲点ですが、室外機の環境にも電気代節約につながるポイントがあるそう。
「室外機の周りに物があると、空気の通り道がふさがれてしまい、熱を放出しにくくなってしまいます。また、直射日光が当たっている場合には、よしずを立てるなどして日陰を作るようにすると、節電につながりやすくなります」
室外機を涼しい環境にしたほうが節電になるとはいえ、もちろん水をかけて冷やすなどはNG。ただ、暑さの厳しい日に、室外機に水がかからないように気をつけ、周囲に打ち水をするのは「良いかもしれませんね」とのことです。
温度設定より風の強さで体感温度を下げる
エアコンは頻繁にオン・オフをするよりも、稼働し続けたほうが電気代の節約になるというのは、広く知られるようになりました。森重さんは、「たとえば近所のコンビニエンスストアへ行くなど、30分くらいであれば、つけっぱなしにしていたほうが節電になります」と話します。
また、暑さがピークを迎えると、設定温度を下げがちですが、体感温度を下げるには風を利用するほうが良いそう。
「扇風機などを併用したり、エアコンの風量を強風にして風に当たったりするのがおすすめです。実は、設定温度を下げるには、室外機の圧縮機が動きます。一方、風量を強くするのは室内機のモーターで、それぞれ異なる動力が使われています。モーターを動かすほうが電力量が少ないので、設定温度を下げる前に風量を変えて、快適な体感温度になるか試してみると、節電につながるかもしれません」
暑さの本番を迎えようとする今の時期。エアコンをメンテナンスして夏に備えつつ、節電のコツもしっかり覚えておきたいですね。
(Hint-Pot編集部)