インタビュー

エリザベス女王も認めた庭園デザイナー石原和幸氏に聞く 英王族との秘話と手軽にガーデニングを楽しむテクニック

著者:中野 裕子

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初心者も取り組みやすいコツを話す石原和幸氏【写真:中野裕子】
初心者も取り組みやすいコツを話す石原和幸氏【写真:中野裕子】

室内で過ごすことが多い冬 簡単に水耕栽培ができる球根植物や多肉植物で華やかに

「寒い冬は室内で過ごすことが多く、また忙しい人たちのために、手間をかけずに室内で楽しめる球根植物をオススメしたいですね。球根の水耕栽培は簡単。ヒヤシンスは『咲くな』と言っても白やピンク、紫の花を咲かせてくれます。大きくて立派なアマリリスもとても咲かせやすい。かわいらしいチューリップも水耕栽培ができますよ」

 水耕栽培用の容器を使ってもいいが、大きめで浅めの丸皿に炭とミリオンA(ケイ酸塩白土)を混ぜて敷き詰め、その上に水ゴケを入れて水を注いで湿らせる。その上に球根を置くだけで、根、葉、茎を伸ばし、花が咲く。

「こうすれば水が腐らず、頻繁に面倒な水やりをする必要もありません。土を使わないので虫もわきません。球根を10~20個も置けば、花が咲くとゴージャスで見応えがありますよ。色とりどりの花の球根にしてもいいし、白なら白、ピンクならピンクで統一してもいいでしょう。これらの球根植物は球根が寒さに当たった後、温かくなると花を咲かせるので、今から球根を園芸店で買えば、園芸店で寒さにじゅうぶん当たっているので、温かい室内に入れて育てると伸びが早く2週間ぐらいで花が咲きますよ」

 日当たりの悪い家でも育つのか気になるところだが、蛍光灯の明かりでも大丈夫だという。

「ランプの下に球根を並べた皿を置いて、オシャレに演出するのもステキですよ。花が咲いた後は寒い場所に置いたほうが花は長持ちするので、明かりなしのところに置いても楽しめます。室内で植物を育てると、乾燥気味の室内の適度な加湿にもつながり、また植物が二酸化炭素を吸って酸素を放出するので自然の空気清浄機にもなります。目、心、喉、肌に良い、と一石四鳥です(笑)」

 花より緑を、という人には、人気の多肉植物がおススメだ。

「多肉植物は南アフリカや南米が原産で、葉や根に水分をためているのでもともと乾燥に強く、水やりは週1度ぐらいで十分。寒さに強い品種を選べば、夜冷える室内などでもOK。できれば1鉢より3鉢飾り、それぞれに名前をつけると、“モノ”ではなくパートナーのように感じて、たまの水やりも忘れにくく、長く育てられますよ」

 ほかにも目隠しをベランダに置きたい場合は、基本は地元の樹木で、たとえば常緑樹のツバキなどを置けば、冬でも目隠しになり、花にはシジュウカラやメジロなどの野鳥がやってきて美しい鳴き声を聞かせてくれる。

 香りの良い花が好きな人は、日本スイセンやフリージア、ジャスミンの鉢植えを。料理好きなら、先述の大皿+炭+水ゴケで、キッチンでレタスやミントを育てるのもオススメで、目に楽しく、舌にも嬉しいガーデニングになる。

◇石原 和幸(いしはら・かずゆき)
1958年1月14日、長崎市で農家の次男に生まれた。久留米工業大学卒業後、自動車販売会社に就職したが、華道家元「池坊」入門を機に、花屋になろうと決心。路上販売のアルバイトからスタートし、29歳で独立。2004年、世界最高峰のガーデニングショー「チェルシーフラワーショー」(英国王立園芸協会主催)に挑戦しシルバーギルト(銀メダル)受賞。以来、ほぼ毎年出展し11個の部門内ゴールドメダル受賞。2016年にはプレジデントアワード(総合1位)を受賞した。

(中野 裕子)