育児・家族

首がすわる前の赤ちゃんと安全に避難するには 災害時に備えておきたいひとつの知恵

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:鈴木 美香

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ベッドではないので、非常時にのみ有効な方法【写真:Hint-Pot編集部】
ベッドではないので、非常時にのみ有効な方法【写真:Hint-Pot編集部】

大型トートバッグを活用 下は硬いもの、上には柔らかなものを

 では、実際にトートバッグに首がすわる前の赤ちゃんを固定して寝かせるにはどうしたら良いでしょうか? 

「首がすわる前の赤ちゃんとひと言にいっても個体差が大きく、身体の大きさや肉付きは違います」と鈴木さんは前置きした上で、今回は幅40~54cm、マチ18cm、高さ31cmの大きめのトートバッグを用意。

 バッグの下のほうには、母子手帳や場合によっては哺乳瓶など硬いものを入れ、その上におしりふきやおむつなどを敷きます。さらに上になればなるほど赤ちゃんの洋服など、柔らかいものを重ねていきます。赤ちゃんの顔が出る程度の高さまで荷物を詰め込んだら、おくるみやバスタオルに赤ちゃんを包んで、バッグに寝かせるそうです。

 実際に寝かせてみて、赤ちゃんの顔が低いようであれば、呼吸ができるように顔が見える高さまで底上げをする必要があります。

脇にしっかりと抱えてあまり振らないよう姿勢を保つように持つ【写真:だっことおんぶの研究所】
脇にしっかりと抱えてあまり振らないよう姿勢を保つように持つ【写真:だっことおんぶの研究所】

周囲も赤ちゃんの避難方法を知り、助け合いを

 鈴木さんによると、赤ちゃんを寝かせたら、しっかりとバッグを脇に抱えるのがコツとのこと。これは先ほどのポイントにあった、高く、密着につながります。できれば、ななめ掛けのショルダーベルトなどの補助があると安心度が高まるといいます。この状態であれば、自分の足元が見えるため階段なども上り下りしやすく、またどこかによじ登ったり、はしごを降りたりしなければならない場合も、先に赤ちゃんを移動させることも可能です。双子や年子のお母さんが大人ひとりで避難をしなければならないときにも役立ちそうです。

「小さな子どもを持つお母さんたちに、選択肢のひとつとして知ってもらいたいのはもちろんですが、“もしかしたらトートバッグのなかには赤ちゃんが入っているかもしれない”、とみなさんに知っていただければと思っています」と鈴木さん。赤ちゃんがバッグに入っていることを周囲がわかれば、混乱の中でもぶつからないように配慮したり、抱っこに慣れていない人も手助けがしやすくなります。

 新しい時代がもうすぐ始まります。災害は起こらないことが一番ですが、もしものときに落ち着いて行動するためのひとつの知恵として、頭の中に入れておきたいです。

(Hint-Pot編集部)

鈴木 美香(すずき・みか)

ベビーウェアリングコンシェルジュ。二児の母。だっことおんぶの研究所の指導員として、多くの親子に携わってきた。また予備校講師(物理)としての一面も。布を使っただっこやおんぶ、防災講座、感情の取り扱い、性と命のクラスなど、さまざまな講座を行う。産後教室Co.core(ココア)http://suzukimika.com/
5月26日(日)には、「子育て支援者のためのだっことおんぶの大勉強会2019」を開催予定。http://babywearingstudy.tokyo/2019-5/
だっことおんぶの研究所が監修した、首のすわらない赤ちゃんの緊急避難用にも使えるママバッグをMAMAAYSのバッグ(本文中写真内で使用)も要チェック。