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あなたはライス派? ナン派? 日本で市場拡大のナン、独自進化の裏側

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

インドでナンが食べられているのは北インドだけ…

 日本国内のインド料理店って、最近よく見かけます。NTTタウンページの「インド料理店」登録件数では、2017年で2162件。2008年が569件だったことから、10年で4倍近くの数に。このほかカレーメニューにナンの提供がある飲食チェーン店もあるので、日本全国どこでもカレーにナンを選んで食べることは普通ですよね。しかし、カレーの本場インドでは、実は全域ではないというから驚きです。

 カレー総合研究所所長を務める井上岳久さんによると、インドでナンが食べられているのは小麦粉文化圏の北インドだけ。しかも、一般家庭にはタンドールがないのでナンは外食のもの、家では全粒粉を水で溶き塩を加えた生地をフライパンで薄く焼いたチャパティが主食だそうです。一方、南インドは米文化で、ナンは食べず、カレーに合わせるのはインディカ米を使ったライス。さらっとしたカレーと合わせ手づかみで食べるのが常識なんですって。ということは、もしかしたら、日本で初めてナンを食べたというインド人もいるかもしれません。

 カレーだけじゃなく、ナンも日本独自の進化を遂げていると言えそうです。最近ではスーパーの売り場で家庭用ナンが陳列しているのをよく見かけます。世界のパンを製造販売するジェーシー・コムサが家庭用出荷額をベースに推定したナンの市場規模は、2010年度の約19億円から2017年度は約25億円となり、7年間で130%拡大しているそうです。ご飯の支度をあっという間に済ませたいときに、レトルトカレーにナンを合わせたら、家の食卓が本格的&華やかになりそうで便利ですよね。さらに、なにかと忙しくなるこれからの時期。市販のナンをカレーのお供としてだけじゃなく、こういう食べ方で活用してみてはどうでしょう? インド人もびっくり? 料理家のちょりママさん考案の超簡単レシピを紹介します。朝ごはんに、おやつに、ホームパーティーに。大人も子供も喜びそうです。