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育休復職に感じる“壁” 「両立の困難さから辞めようと考えたことがある」が6割

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

制度として認めている会社も多い育休。復職後の実態とは(写真はイメージ)【写真:写真AC】
制度として認めている会社も多い育休。復職後の実態とは(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 株式会社fruorが運営するキャリアカウンセリングサービス「ミートキャリア(meetcareer)」では、企業などで育休を取得し復職した人を対象に「復職後の働き方やキャリアの悩みと、会社に求めるサポート」についての意識調査を実施しました。復職後、6割の人が「両立の困難さから会社を辞めることを考えたことがある」と答え、“壁”がある実態が浮き彫りとなりました。

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復職後に時短が取れないケースは1割強も評価や業務量に不満の声

 調査は、企業などに勤めていて2010年以降に育休から復職した564人を対象に、2020年8月27~31日に行われました。回答は女性95.7%、男性4.1%、無回答0.2%で、雇用形態の内訳は正社員93.4%、契約3.5%、派遣1.2%、パート・アルバイトが1.8%となっています。

 まず、復職時に会社との面談は「制度としてあり、面談を行った」人は46.6%、「制度はなかったが自ら申し出て行った」人が23.4%と、合わせて7割ほどが実施していました。一方で、復職後のキャリア展望については「しっかり描けていた」「少し描けていた」を合わせても37.4%と4割足らずにとどまり、多くの人は、その先のキャリアが見えないまま復職していることが分かりました。

「面談は働き方ややりたいことの希望を聞かれることもなく、決まったことを通告される場だった」(正社員女性、子ども2歳)という声もあり、面談が会社とのすり合わせの場になっていないケースもあるようです。

 復職後の働き方やキャリアについての悩みや不満(複数回答)では「時間内で成果が出せるか(53.9%)」「時短で給料や評価が下がる(51.2%)」「スキルアップや昇進昇格の機会が遠のいた(41.1%)」など、多岐にわたる悩みが続きました。

「時短が取れない」という悩みは11.3%と相対的に低く、勤務時間の希望は叶っている一方で「時短なのに業務量が減らない(30.3%)」が上位に。具体的な声としては、時短勤務での評価への不満や業務量オーバー、過剰な配慮によるやりがいの喪失など人によってさまざまな悩みが見られました。