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家事ノイローゼになりかけた妻 心が重くなる呪いの言葉と軽くなる魔法の言葉

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

写真はイメージです【写真:写真AC】
写真はイメージです【写真:写真AC】

 厚生労働省の調査によると、昭和55年(1980年)にはおよそ1100万世帯が『専業主婦世帯』で、その約半数の600万世帯が『共働き世帯』でした。しかし平成4年(1992年)にはその数が逆転。平成26年(2014年)の調査では、共働き世帯が1100万を超え、昭和55年の調査の真逆の数値となっています。夫ひとりの稼ぎでは、家族を養うことが不可能になりつつある現代社会。女性の負担は家事に育児に夫の世話に仕事に……と増えているのに対し、妻を手伝い、ねぎらってくれる男性はまだまだ数が少ないのが現実です。

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令和のいまでも男性の家事参加率はまだまだ低め

 同じく厚生労働省の「男女別家事慣例時間の推移」という調査結果によると、男性が家事に従事する時間は、平成8年(1996年)の調査では「24分」。思わず驚いてアゴが外れそうになったのですが、女性に比べ圧倒的にわずかな時間しか家事をしていないことが浮き彫りになりました。ではこれが、平成28年(2016年)になったとき、いったいぜんたい、どれくらい改善されたのでしょうか。

 その答えは「44分」。

 これまた驚くべきことに、兼業世帯が増加しているにもかかわらず、男性が家事をしている時間はたったの「20分」しか増えていなかったのです! ちなみに、対する女性のほうはというと、家事にかける時間は3時間34分から3時間28分と、わずか6分しか短縮されていません。

 つまり男性は、25年という長い時間を経ているにもかかわらず、これらの数字から言わせてもらえば、昭和の時代からほぼ進化ゼロ状態ということ。イクメンや家事メンが増えていると盛り上げる風潮がありますが、悲しいことに、女性の負担がただ増えているだけなのが現実といえるのかもしれません。

「次は男に生まれたい……」ノイローゼ寸前になるまで病んでしまう妻が続出中

 中堅企業の管理職で働くAさん。彼女は家事と仕事の両立に疲れ果て、ノイローゼ気味になり、生きること自体辛くなったこともあったといいます。

「私の主人は、まるで家事を手伝ってくれない人でした。夫自身、学生から社会人の間にひとり暮らしを10年ほどしていたので、家事が出来ないはずはないんです。でも、結婚したら家事は妻がやるものだと信じていたようで、少しでも手を抜くと怒られました。給料はほぼ同額。というか、私のほうが若干上だったので、そのときは『男のプライド』が傷ついたのかな? 可哀想だから、家事くらいは負担してあげようかな? なんて思ってしまっていました」

 都内のスーパーでフルタイムのパートをしているBさん。彼女もまた、心が病みそうになった経験があるといいます。

「フルタイムで働いているのに『俺より給与が少ないから』と、夫は家事をまったく手伝ってくれませんでした。『なんで俺が家事をしなくちゃならないの? あ、お前が俺と同じだけ稼いでくれば、手伝ってやってもいいけど?』。そう言われ、夫の顔を見るたびに泣きだしそうになるのをこらえるのが大変でした。私の給料がなければ、今住んでいる家の家賃を払うこともできないのに! なんで私ばっかりこんな大変なめにあうの? って、ずっと夫を恨んでいたように思います」

 夫からの「家事に非協力」という「モラルハラスメント」に、心を病みかけていたお二人。そんなAさんとBさんを救ったのは、とある「魔法の言葉」だったといいます。