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仕事・人生

白血病の闘病がきっかけ 24歳女性が「食品ロス」事業の取締役に転身するまで

著者:Hint-Pot編集部・白石 あゆみ

現在の会社の代表と出会い意気投合 関心のあった食品ロスの取り組みが具体化

 就職をしてからも、定期的に食の交流会を続けていた篠田さん。そこで、現在働いている株式会社コークッキングのCEO川越一磨氏と出会うこととなる。

「たまたま募集を見かけた代表が参加してくれました。そして、話をするうちに、川越代表も『フードロス』事業に興味を持っていることを知ったんです」

 篠田さんはそのころ、学生時代に知ったデンマーク発の世界最大のフードシェアリングサービス「Too Good to Go」をモデルに、日本での起業を考えていた。篠田さんが、「フードロス」に問題意識を持つようになったのは、学生時代の飲食店でのアルバイト経験からだという。捨てることを前提に、異常に多い発注量を目にし、怒りを覚えたそうだ。小学2年で白血病になり2年に及ぶ闘病生活を経験。その際に普通に食事ができることのありがたみや安心感を味わったという篠田さんが「食」に込める思いは強い。偶然見かけた食べ物を無駄にしない海外の取り組みに感銘を受けていたのだった。

「代表との出会いは、本当に幸運なことでした。起業への思いは強かったですが、私はあまりビジョンを語ったりするのは得意ではないと感じていたので、彼と一緒のほうがうまくいくという直感はあったんです。でも、そのときコークッキングは、立ち上げから3年目……正直、ものすごく迷いました」

 川越氏から、COOとして入社を打診されるも、なかなか決断できなかったという篠田さん。自己肯定感はあまり高くないそうで、まだ自分に何ができるんだ、と思い悩んだという。また、周囲もほとんどが否定的だったことが、悩みに拍車をかけた。「たった10か月で会社を辞めて、何もできないのに次が潰れたらその後どうする気だ」といろいろな人から言われたという。

「同じリスクなら早めに負ったほうがいいだろうと…」と転職 若くして取締役に

「悩みに悩んだ末、最後はやりたいことがどちらかで選びました。いま進まなければ、もし3年後に同じ状況になったとしても、同じことを言って諦めてしまいそうだなと思ったんです。だったら独身で、子供もいない身軽ないまの状態でリスク背負ったほうがいいなと思いました。同じリスクなら早めに負ったほうがいいだろうと……」

 転職後も『食の交流会』は不定期で開催しているという。それまでは飲食店を利用していたが、いまは社内にあるキッチンを使って、ごはんを作りながら会話を楽しんでいるそうだ。

「学生からすると、『食』に特化した説明会や、一度に同ジャンルの違う企業で働く社会人にたくさん会えるという機会は、なかなかないと思います。それに堅苦しい空気は一切ないので、リラックスしていろいろ聞けるのではないでしょうか。本業の『TABETE』はもちろんのこと、こうした私なりのやり方でさまざまな側面から社会貢献をし続けたいと思っています」

 新卒入社10か月で大きな決断した篠田さん。最終回の次回は若い取締役としての苦労と葛藤、そして「フードロス」問題の今後について聞く。

(Hint-Pot編集部・白石 あゆみ)

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