Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

ライフスタイル

NY在住の日本女性 異国の地で実践する“イーブン”な子育て

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・井上 千春

近くの図書館の様子。子どものためのスペースは、低めのテーブルや椅子、玩具などもある【写真提供:Kana Sugamori】
近くの図書館の様子。子どものためのスペースは、低めのテーブルや椅子、玩具などもある【写真提供:Kana Sugamori】

孤独なママにならないような環境 親同士で子どもを見守る

 ニューヨークでも、子育てスタイルはさまざま。専業主婦もいれば、起業しているママもいるし、お勤めママもいるという。シングルマザーも多く、祖父母に子どもを預けている人も。3歳くらいまでならデイケアという場所に預ける選択肢もあるという。加奈さんは、平日の日中の母親モードのときは、近くの図書館での親子プログラムをよく利用するという。

「できるだけ娘と外に出かけるようにしています。日中の4~5時間くらい。アパートメント(日本でのマンション)で娘と毎日ずっと一緒に過ごすとなると、なんとなく孤独を感じることもあるだろうし、おそらく疲れてしまうと思うんです。ニューヨークでは、地域の図書館があちこちにあって、子どもと親が楽しめる無料プログラムが充実しています。いつもどこかでなにかしら行われているんです。絵を描いたり、工作したり、踊ったりなどといった内容のものです。私も子育てを楽しみたいので、その時は母親モード全開で一緒に参加します」

 そこには、同じ世代の子や、育児に奮闘している親たちがいる。バックグラウンドも、状況も多種多様だが、「子育て」という点では共通。自分ひとりで抱え込まず、息抜きにもなるという。

「どちらが悪いとか良いの話ではないのですが、日本での子育ては『他人に迷惑をかけてはいけない』とか『自分たちでなんとかしなくては』という思いが強いように思うのですが、ニューヨークの子育てでは『頼れるものは頼る』とか『お互いさま』といった感覚を持っている人が多いように感じています。私が住む地域では、親同士知り合いなら、自分の子どもも他の子どもも同じように扱う人が多いです。危ないこと、いけないことをした時などは、自分の子どもじゃなくても普通に注意しますね。その反対もあります。お互いさまみたいな感じです」

 今後は長女がプレ幼稚園に通い始めるので、家庭と仕事のペース配分や切り替えを夫と一緒に考える必要があるという。オンとオフの切り替えの早さーーこれは加奈さん自身がセレブのインタビュー取材や翻訳、編集の仕事を通して、成功者の傾向として感じたことだという。次回は、加奈さんが仕事で感じたセレブの共通点について聞く。

◇菅森 加奈(すがもり・かな)  セレブリティーライフスタイル「OK!」マガジンの日本公式ウェブマガジン「OK! JAPAN」編集長。2006年にサンフランシスコから帰国後、2009年にスタートした「OK! JAPAN」の編集長に。結婚を機に2013年から拠点をニューヨークへ。妊娠、出産時期は、編集、ブログを担当しつつ、2017年の「OK! JAPAN リニューアル」から再び編集長に。海外セレブやエンターテインメント、NY発のファッション、ジュエリー、ビューティー、フードなどの最新情報から子育て事情まで多岐にわたり、リアルなライフスタイルを発信する。
http://www.okjapan.jp/

(Hint-Pot編集部・井上 千春)