インタビュー

37歳で目覚めた美ボディ競技 初優勝と同時にがんとの闘い…怒涛の7年間を語る

著者:Hint-Pot編集部・佐藤 直子

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ミセスワールドからビキニフィットネスの世界へ

日本では着る機会が少ないドレス販売からコンテストの世界へ【写真:荒川祐史】
日本では着る機会が少ないドレス販売からコンテストの世界へ【写真:荒川祐史】

「日本でイブニングドレスを着る女性たちが集まる場所はどこだろう」と調べる中で知ったのが、1984年から始まった世界でも歴史あるミセスコンテスト「ミセス・ワールド」の存在でした。「欧米の雰囲気がしてかっこいい」と興味を引かれた長瀬さんは出場を決意。コンテスト出場者が集うスタジオでトレーニングを積みましたが優勝には届かず、同時に「自分の参加動機があまりに安易だったことに気付かされた」と言います。

「ウォーキングだったりドレスアップだったり表面的なところばかりに目が向いていました。でも、ミセスコンテストは社会貢献的要素が評価されたり親善大使のような役割を果たしたり、外見だけではなく内面の美しさも求められるもの。それを教えてくださったのが、現在ミセス・インターナショナル&ミズ・ファビュラスの国内ディレクターを務める伊藤桜子さんでした」

 コンテスト経験豊富な伊藤さんのスピーチを聞き、ハッとしたという長瀬さん。決意を新たに次なる大会に向けて努力し続ける姿が評価され、2015年にミセスワールド世界大会に日本代表として出場することになりました。世界35の国や地域の代表が中国広東省の東莞(とうかん)市に集まり、2週間の共同生活をしながら世界大会への訓練を積む傍ら、養護施設訪問などの社会貢献も行ったそうです。

 この合宿で気が付いたのが、欧米の代表ミセスたちが空き時間になると宿泊ホテルのジムで汗を流す姿でした。同じ頃、伊藤さんからトレーニングを通じて得た美ボディを競うフィットネス大会の話を聞いたこともあり、帰国するとジムに即入会。それまでトレーニング経験ゼロの女性が、37歳にして目覚めました。

「ミセス・ワールド」で撮影(長瀬さんは左から3番目)。「欧米の雰囲気がかっこいい」と飛び込んだこのコンテストで、欧米の代表ミセスから気付きを得たという【写真提供:長瀬陽子】
「ミセス・ワールド」で撮影(長瀬さんは左から3番目)。「欧米の雰囲気がかっこいい」と飛び込んだこのコンテストで、欧米の代表ミセスから気付きを得たという【写真提供:長瀬陽子】

 フィットネス情報をキャッチしようとアンテナを張りめぐらせると、まず飛び込んできたのがビキニフィットネス界の第一人者、安井友梨さんの存在でした。女性向けボディビル競技のビキニフィットネスが海外では盛んな競技だと知った長瀬さんは「体を鍛え始めてもいないのに『世界大会に出たい!』と思っちゃった(笑)」そうです。

 本気で世界を目指すなら、いずれ自分が立つ舞台を見ておかないと想像ができない――。思い立った長瀬さんは飛行機に飛び乗り、世界選手権を観戦するため一路ポーランドへ。「かっこよかったですね。でも、世界の舞台に立つには最低4年はかかると思いました」と当時を振り返りながら目を輝かせます。