健康・美

新型コロナ 症状以外に大変だった“意外なモノ”とは 異変を感じてから退院までの実録

著者:Hint-Pot編集部

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突然決まった入院 懸命の治療で何とか回復も

【4.奇跡の電話】
 そんな状況で“奇跡”が起こりました。陽性判定を受けてから1週間後の午後、保健所から突如電話が来たのです。内容は驚きでした。

「入院する病院が見つかりましたので、30分後に自分で救急車を呼んでください。その際、すでに病院とは話がついているので、隊員の方には病院名だけ伝えてください」

 入院先が決まった? 30分後? 今度は急すぎるよ……。頭がよく回らない中で携帯の充電器と保険証、財布だけを準備し、駆け付けた救急車で運ばれました。

 病院に到着し、医者からは中等症と診断されました。生存確率は50%。「まだ死ぬ可能性はあるんだ……」と、さすがに動揺しました。入院期間を尋ねると「最短でも10日から2週間程度だと考えてください」とのこと。せいぜい3~4日と思っていただけに、これにも戸惑いました。

【5.痛々しい体】
 入院中は複数の種類の点滴に、ほぼ毎日の採血。寝たきりで血液が凝固しないための注射など、両腕にこれでもかと針を通されました。回復のためには仕方ないのですが、増えていく点滴痕や注射痕で痛々しい姿でした。鼻からは常時酸素が供給され、トイレに行く時も酸素ボンベを積んだ車いすが用意されました。

 病院の方々による懸命な処置と治療のおかげで入院3日目には熱が下がり、食事も摂れ、息苦しさもなくなった6日目辺りからは自力でトイレに行けるようになりました。しかし、10歩ほど歩くとふくらはぎやももの裏が痙攣するという状態。ほぼ寝たきりだったため、歩くための筋肉すら落ちていました。

 感染前の体重は78.5キロでしたが、退院時は70.5キロ。人生でこんな短期間に体重が落ちたのは初めてでした。結局、入院は12日間に及びました。

激減した体重 迫りくる書類の山

【6.歩けない、匂わない、味がしない】
 退院後、まず頭に浮かんだのは「生きてて良かった」。そして、医療従事者の方々への感謝でした。と思う一方で、退院後には数々の苦しみが待っていました。

 筋力を戻すためのリハビリとして散歩をしましたが、息苦しさもあって長い時間は歩けません。疲れて公園のベンチに座っても、おしりの肉も落ちてしまっているため、骨が当たって痛くて5分と座っていられない状態でした。

 味覚、嗅覚障害も出てきました。入院中に異常はなくなっていたので大丈夫かと思っていましたが、退院翌日にコーヒーを飲んだところ、無味無臭。カレーを食べても辛さを感じません。退院から1か月を過ぎてようやく少し分かるようになりましたが、まだ完璧には戻っていません。

【7.知らぬ間に山積みになっていた関係書類】
 それはそうと、今回新型コロナに感染して思い知らされたのが書類の多さでした。

 陽性判定を受けた直後にまず自治体から送られてきたのは「宿泊療養・自宅療養のしおり」。しかし、高熱と空腹と睡眠不足で朦朧としている状態で、26ページにもわたる冊子を読むのは無理というもの。体調が戻って初めて全ページに目を通したほどでした。

 入院となるとさらに書類が増えました。救急車で運ばれ、いくつかの検査を終えて病室に入ると、多くの書類が用意されていました。「入院申込書」「入院治療計画書」「入院生活援助計画」「入院セット申込書」「退院支援計画書」に加え、簡単な問診票……。

 一部看護師さんに代筆してもらったものもありますが、握力すら落ちてしまっている状態のため、何とか力を振り絞って自筆しました。そういえば、入院中の転倒、転落予防のための説明も受けて書類にサインした形跡もありましたが、どんな説明だったかはよく覚えていません。