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ママ友に嫉妬? 娘に「なぜママにはお友達がいないの?」と言われて

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

ママ友ができないと悩む母親(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ママ友ができないと悩む母親(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 インターネット上の「お悩み相談」のなかで、ひときわ目立つのは「友達ができない」といった悩みです。小中学生の子どもからの悩みかと思いきや、相談者はすでに成人したいわゆる「いいオトナ」ばかり。2児の母である30代後半の酒井敦子さん(仮名)もそのひとりです。最近、娘が友達のママを羨ましがるようになり、悩みが深刻化しているのだそう。ママ友の付き合いのリアルを聞きました。

 ◇ ◇ ◇

子どもが大きくなるにつれ周囲のママ友家族のことが気になることに

 酒井さんは小学校と保育園に通うふたりの娘を育てる主婦。週に2回パートに出かけますが、日中はほぼ家でひとりの時間を過ごすことが多いと言います。ママ友との付き合いはLINEのグループで学校の連絡事項をやりとりをする程度。前はそれでも良いと思っていましたが、最近、友達がいない自分に悩んでいる、といいます。

「ふと思えば、一緒に遊園地やキャンプなどのレジャーに出かけたり、平日気軽にランチをしたりする友達がまったくいないんですよね」と酒井さん。大学を卒業後、社会人になり、結婚をし、会社を辞めて、子どもが生まれ……と年齢を経るごとに、学生時代や会社時代の友人とは自然と縁が切れてしまいました。

 夫は7歳年上で、一流企業に勤めています。収入はかなり良いほうですが、束縛がやや強く、昼の休憩中と終業後には必ずLINEで連絡を入れてきます。酒井さんがひとりで出かけることを嫌がるため、土日のお出かけは基本、家族単位になることが多いといいます。そうした夫のことを「モラハラでは?」と言ってきた以前の会社の友人は、その発言を機にCO(カットアウト)。「友達」と呼べる人が周囲からいなくなりました。

 それでも、特に不自由を感じなかった酒井さん。ところが、子どもが大きくなってくると、状況が変わってきます。

「AちゃんとBちゃん、夏休みに家族同士で海に行くんだって。いいなぁ、一緒に行きたいなあ」とか「Cちゃんのママは、Aちゃんのママとお友達でクッキーを習っているらしいよ、ママはいかないの?」など。「娘がうらやましがるようになってしまって…」と酒井さんはいいます。次第に娘の話で「Aちゃんのママ」の登場頻度が高くなってきました。

ランチに誘われるもうまくなじめず自己嫌悪

「Aちゃんのママ」というのは、メイクも妥協しない美魔女の40代前半女性です。毎週水曜と金曜に、ママ友同士で持ち回り制の「家ランチ」を主催。ママ仲間同士、頻繁にお互いの家を行き来しているようです。ゴールデンウィークなど長い休み期間中には、ママ友の家族を誘ってキャンプやバーベキューも企画。「忙しくても、毎日が充実しているママ像」を地で行くような人です。

 以前、酒井さんは、「Aちゃんのママ」から持ち回り制の家ランチに誘われたこともあります。一度、参加したものの、ほかのママ友からは話かけてもらえず、かといって自分からなにを話して良いのかもわかりません。一方、Aちゃんのママは、ほかのママ友たちみんなと仲が良い様子でした。さらに話が上手で場を盛り上げていました。

「帰った後、ものすごく気持ちが落ち込んだんですよね。私って友達付き合いが下手というか。まあ、夫が家に他人を上げることに否定的なこともあるし、私が出かけるのも良い顔をしないので、その次のお誘いは断りました。それ以来、学校の連絡事項などではやり取りはあっても、付き合いはありません」

 ある日、酒井さんの娘が、Aちゃんからママお手製のクッキーをもらったと帰ってきました。それは、お店でも売っているようなクッキーでした。娘のうらやましがりは、さらにエスカレートします。

「Aちゃんのママがママだったらよかった! なんでママはお友達がいないの?」

 さすがに、娘にそう言われると、へこみますよね。台所でお皿を洗いながら、涙が止まらなくなってしまったこともあるとのこと。「つい最近、娘があまりにAちゃんママが、と言ってくるので、そんなに好きならAちゃんちの子になったら良いでしょって、怒鳴ってしまったんです。自己嫌悪ですよね」

人気ママのSNSをのぞき見 色々な感情が入り混じる

 最近、酒井さんが家にひとりでいるときにハマっていることを聞くと、AちゃんママのSNSを見ることだといいます。

「たまたま、AちゃんのママのSNSを発見したんですよね。どうも、学生時代から続けているという趣味はお菓子作り。手間なく作れるというドロップクッキーが得意みたいですよ。たっぷり焼いては、遊びにきた子どもたちの友達やママ友に、おやつとしてふるまっている様子の投稿がありました。誕生日など記念日は、手作りのキャラクターケーキに挑戦したり、充実しているみたいで良いですよね。これって嫉妬なんですかね?」
酒井さん自身も、Aちゃんママのように趣味を持ちたいと思いながらも、コレといって興味を持てることもなく、また、夫が家を空けることに対して良い顔をしないため、交友関係が広がらないのだとか。

「この間、AちゃんのママのSNSフォロワー数、1000人超えていました。あ、私はフォローはしてないんですけどね。大人になって友達作るのって難しいですよね」

 怒鳴ったこともあり、酒井さんの娘は、ぱったりとAちゃんのママについて言わなくなったという。

(和栗 恵)

和栗 恵(わぐり・めぐみ)

恋愛コラムニスト・ライフスタイルライター。1970年東京都生まれの B型。雑誌、ウェブ、ドラマCD、ゲームシナリオ制作など、さまざまな媒体を手がける。男女の本質的な違いに着目した独自の恋愛論・結婚論を、ティーン誌、青年誌、ママさん向けウェブなどで展開中。著書にA型夫とB型妻との生活を描いた「毎日がグチLove B型妻 VS A型夫(笠倉出版社)」、「そして、ありがとう…ー犬とわたしの12の涙ー(日本文芸社)」などがある。