育児・夫婦

効果的な読み聞かせのコツとは? 我が子を本に慣れさせるために

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:竹内 美貴子

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読み聞かせをする親子(写真はイメージです)【写真:.photolibrary】
読み聞かせをする親子(写真はイメージです)【写真:.photolibrary】

「我が子を本好きにしたい」そう思って、熱心に読み聞かせをされているお父さん、お母さんは多いのではないでしょうか。読み聞かせ体験が多かった子どもほど大人になってからの読書頻度が高く、語彙力や表現力、文章理解力や知的好奇心が旺盛になるなど、さまざまな良い効果があるといわれています。しかし、何歳から始めるのが効果的なのか、どんな本を選び、どのように読めばいいのか――読み聞かせの正しい方法は意外と知られていないかもしれません。そこで、国内外の絵本研究に携わり、絵本を使った英語教材の制作などの経験もある、ラボ教育センターの竹内美貴子さんに効果的な読み聞かせについて聞きました。

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読み聞かせはお勉強ではない 年齢制限もない 子どもの心を満たすもの

 仕事柄、多くの親子と接してきた竹内さんによると、読み聞かせの本当の目的について誤解をしている保護者が、実は多いといいます。

「まず強調したいことは、読み聞かせは、文字や内容を教えるためのものではありません。子どもの心を満たし、自己肯定感を育むためのものです」

 もちろん冒頭でも触れた通り、幼い頃から読み聞かせをされてきた子どもは、語彙力や文章理解力が高い傾向にある。しかし、あくまでもそれらは副次的効果だと竹内さんはいう。実際、読み聞かせをすべき年齢には、下限も上限もないのだそうだ。

「先ほどもお話した通り、読み聞かせは何かを教えるものではなく、まずは読み手との関係性を作るものですから、生まれてすぐからでもいいんですよ。乳児が眠っている横で読み聞かせてみると、心地よい音として親の声を耳にすることができます。それに何歳までという決まりもありません。子どもが『読んで』という限りは、ぜひ続けてあげてほしいです」

「あるお母さんの話ですが、中学生になり自然と読み聞かせから卒業していた息子が、風邪で寝込んだことがあったそうです。そのとき急に息子から『読んで』とお願いされたとおっしゃっていました。読み聞かせをしてもらったときの良い思い出が残っていると、心や身体が弱っているとき、素直に親を頼るようになるといえるのかもしれません」

 また、竹内さんによると、小さなころは読み聞かせを熱心にしていたお母さんでも、子どもが自分で文字を読めるようになると、「自分で読みなさい」という人がとても多いのだそうです。しかし、「読書」と「読み聞かせ」の効果は全く異なるため、文字が読めるからといって、読み聞かせをやめるべきではないといいます。

読み聞かせに効果的な時間はある? 忙しいときはどうする?

 竹内さんによると、読み聞かせに効果的な、決まった時間というものはないそうです。むしろ大切なのは、読み聞かせを“習慣化”することだそう。

「共働きのご家庭も増えている現代。毎日違った時間でもいいので、それぞれのご家庭のスケジュールに合わせて、無理せずに続けていただきたいです。おすすめの時間帯をひとつあげるとしたら、寝る準備も済ませ、あとは寝るだけとなった就寝前の時間ですね。子どもの充足感が一番大切なので、ゆったりした時間を選ぶことが重要です。次にやるべきことがあるのに無理やり始めて、親の都合で中断するというのは避けていただきたいですね」

 毎日続けていると、子どもも読み聞かせが好きになり、家事などで忙しくしているときにも子どもから読み聞かせをお願いされることもあるかと思います。そんなときは、後回しにせずなるべく対応してあげてほしいと竹内さんはいいます。

「バタバタと忙しくしているときに限って、『読んでほしい』となるお子さんも多いと思います。読み聞かせをおねだりするのは、子どもがこっちに来てほしい、かまってほしいと思っているときなんですよね。だから、できる限り読んであげてほしいと思います」

「けど、なかなか子どもの要求ばかりを優先できないこともあります。そんなときには“時間できたらね”、“忙しいからあとにして”とは言わないでください。そうではなく、“これが終わったらね”“夕飯を食べ終わったらね”と具体的な時間を約束すれば、お子さんも楽しみに待てます。“あとにして”では、子どもはないがしろにされたと感じてしまいます」

 読み手との関係性を深めるために行う読み聞かせ。竹内さんは、絵本が嫌いな子は基本的にはいないといいます。次回は子どもが興味を持つような絵本選びのコツについて竹内さんに語っていただきます。