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気を付けて 子どもの熱中症 おしっこの色もチェックポイントに
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教えてくれた人:本田 由佳
急に暑くなってくると、気がかりなのは熱中症です。「特に子どもは体の調整機能が未熟です。屋外では、子どもやベビーカーにのせた赤ちゃんは、大人よりも地面に近いです。大人が感じているよりももっと暑さを感じていることを覚えておいて欲しいです」と話すのは、慶應義塾大学SFC研究所の本田由佳先生。医学博士として、育児中の母として、ママと子どもの健康力を高める活動をしています。喉の渇きをうまく伝えられない子どもは、「おしっこの色」もチェックポイントのひとつといいます。
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熱中症を防ぐには脱水にならないようにする
まず熱中症予防には「脱水」にならないように気を付けることが大切だといいます。脱水とは「体から水分量と電解質が失われた状態」のこと。本田先生は、東京・世田谷区で開催された「楽天ママ割ママの学校」の講演をはじめ、就学前の子を持つ親たちに対して「子どもは気付かぬうちに脱水になりやすいので大人が注意しましょう」と呼びかけました。
「子どもは体の調整機能が未発達なので、体に必要な水分などを失いやすくなっています。特に日差しの強い蒸し暑い屋外では、子どもやベビーカーの赤ちゃんは、大人よりも地面に近いため、大人が感じているよりももっと暑さを感じています」と指摘します。
こまめな水分補給が大切になりますが、上手な水分補給として、本田先生は次のようにいいます。
「水分補給の基本は“冷やしすぎず”に”こまめ”に“少しずつ”が基本。電解質を含まない真水を飲むと、体はさらに水を外へ出そうとしておしっこの量が増えます。子どものトイレが気になるお出かけ時なら、身体に必要な電解質などのバランスが取れた経口補水液が良いでしょう」
子どもの脱水は大人が気付こう 脱水チェックポイント
本田先生によると、それでも体調不良をうまく伝えることのできない子どもは、周りの大人が気づかなければ脱水のリスクは高まるそうです。「脱水は命にも関わる危険性があるもの。大人が正しい知識を持って子どもを守ることが大事です」と強調します。
子どもが脱水しているかどうかは、おしっこの色などでチェックできるそうです。トイレで調べてみるのも良いでしょう。脱水は、屋外だけではなく、家の中でもなることがあります。特に下痢や熱があるなど体調を崩しているときも脱水になりやすいとのことです。本田先生からチェックポイントを聞きました。
〇脱水チェックポイント
□おしっこの量が減り、色が濃い
□子どもが不機嫌
□首筋がべたべたしている
□暑いのに汗をかいていない
□泣いているのに涙が少ない、出ていない
もし、子どもが脱水になったら、次のように対処するように本田先生は勧めています。
「室内での脱水時には、まずエアコンで部屋を冷やし、うちわなどで風を送ります。屋外でも服をゆるめて安静にさせ、下着の上から霧吹きで水を吹きかけたり、保冷剤をわきの下や足の付け根、後頭部などにあてて身体を冷やして、経口補水液などで水分を補うようにします。失われた水分と電解質、適量のブドウ糖をバランスよく素早くカラダに補給することが大事です。脱水時に電解質を含まない真水を飲むと、体はさらに水を外へ出そうとして、きちんと水分補給ができません。少しでも不安なことがあれば小児科に相談しましょう」
子どもの脱水を見逃さないように気を付けて、熱中症を予防して暑い夏を乗り切りたいです。