インタビュー

子育てから生まれたギルトフリーお菓子の定期便「スナックミー」流、子育てと仕事の両立

著者:Hint-Pot編集部・臼井 杏奈

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お菓子の定期便「スナックミー」(左)とリップスのぞみさん【写真:Hint-Pot編集部】
お菓子の定期便「スナックミー」(左)とリップスのぞみさん【写真:Hint-Pot編集部】

少人数のベンチャー企業の産休、育休とは

 アメリカで国際結婚と妊娠・出産、そして働きながらの育児を経験したリップスのぞみさん。「子どもを日本で育てたい」と帰国後は、お菓子の定期便サービス「スナックミー(snaq.me)」に入社する。女性の少ないスタートアップという職場環境の中で、どのように子育てと仕事の両立を図ったのか。子育てからはじまった「スナックミー」のサービスについても聞いた。

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 アメリカで「ネイチャーボックス」という自然素材を使用したお菓子の定期便サービスで働いていたのぞみさんは、帰国後にあることに悩まされる。「子どもに安心して食べさせられる、一緒に食べたいお菓子がない」ことだ。「子どもは大人と一緒のものを食べたがる。日本のスーパーやコンビニのお菓子は添加物も多く、子どもに食べさせやすいものがなかった」という。

 そうして調べていくときに、見つけたのが現在の会社だった。「スナックミー」は人工添加物や白砂糖、ショートニングを使用しないこだわりのお菓子を届ける定期便で、「ネイチャーボックス」と近いサービスだった。創業のきっかけは服部慎太郎スナックミー代表が親になり、子どものお菓子で困ったこと。まさに、のぞみさんの悩みと一緒だったのだ。

「スナックミー」は1回に8個の食べきりサイズのお菓子を届けている。この8個は購入者からのリクエストのほか、前回までの評価をもとに好みを割り出すアルゴリズムで毎月100種類以上、約1000億通りから選ばれる。お菓子はどんどん新しいものが作られていくので、その種類もどんどんと変わっていく。そしてサービスはすべてウェブを通じて注文を行う。そのためお菓子の会社でありながら、社内にはエンジニアがとても多く、女性スタッフは3割ほどだとか。

産休・育休取得の第一号に 産後4カ月で復帰した理由

 そんな環境の中、昨年第二子を妊娠。「人数が少ないスタートアップで、増えたとはいえエンジニアは10人ほど。ひとり抜けるのはとても大きい」という環境で、初めての産休、育休取得者だった。しかし子育てから始まった企業だけあり、社内には子育てに理解があった。

 のぞみさんは会社と話し合い、産休を1カ月、育休を4カ月取得。しかし育休が明けてからもフレキシブルな働き方をしばらく続けた。「3歳の長女と生まれたばかりの次男、ふたりを育てるのは思ったよりも大変で、超時短で職場復帰しました。できるときにできるだけやればいい、と柔軟な働き方を受け入れてもらった」。とはいえ働くことには前向きだったのぞみさんは「限られた時間で子どもたちに向き合おうと思えるし、仕事をしていた方がメリハリがつく」と働き続けた。

 産休、育休だけでなく、働きながらも子育てをする雰囲気が社内にあるという。会社には子どもを連れてくる人もいるといい、「代表が会社の近くで子どもと遠足していたり、朝会社にきたらデスクに落書きがあって、『それ、俺の子どもの絵だよ』なんてこともあったりします」(地曳広報)。のぞみさんもつい先日、子どもたちに職場を見学させたそうだ。

 二度の育休、産休を経て「親も一人ひとり事情は違う。その人に合わせて柔軟に子育てをできる環境があるといいと思った」とのぞみさん。子育て世代が多く、理解のあるスタートアップだからこその良さもありそうだ。今はその環境が引き継がれ、後輩の地曳美乃里広報が社内二人目の産休を控えており、同じく復帰する予定だという。現在「スナックミー」の利用者は95%が女性で、子育てママも多い。同じ気持ちを共有できる働くママ、パパたちだからこそ、支持されるお菓子を届けられるのだろう。

リップスのぞみ アメリカ・シリコンバレーの大学に留学し、卒業後は求人サイトのエンジニアを経て、お菓子の定期便サービス「ネイチャーボックス」でフロントエンドエンジニアとして勤務。アメリカ人の夫と国際結婚し、帰国後スナックミーに入社した。現在4歳の長女と1歳の次男を育てながらエンジニアとして勤務

(Hint-Pot編集部・臼井 杏奈)