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生で食べられるカボチャとは? 夏の新野菜「コリンキー」の美味しい話
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「サラダカボチャ」ことコリンキー。2002年に品種登録された新しい夏野菜で黄色いキュウリのような味わいですが、カボチャの一種だそうです。最近はスーパーで、トマトやキュウリなど夏の旬野菜と並んで売られているのを見かけるようになりました。茨城県で年間40品種の野菜を育てる小さな農業を営むこばやしなつみさんに、夏の旬野菜「コリンキー」について聞きました。前編は、農家の嫁・なっちゃん直伝「おいしいコリンキーの見分け方」などについてお届けします。
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“黄色いキュウリ”のような生で食べられるサラダカボチャ
コリンキーは、皮も実もやわらかく生で食べられるカボチャの一種です。昔からなじみのあるカボチャは完熟してから収穫されるので、日本では夏~初秋にかけて収穫したものを冬まで食べることができます。貯蔵性も高く水分が抜けることで甘みが増すと言われています。
一方、コリンキーは未熟果で収穫するため、カボチャとは思えないほど、やわらかくみずみずしい実が特徴です。皮も果肉もさわやかなレモンイエローで、見た目から暑い夏の日にも食欲がそそられます。1玉500g~1kgほどのものを収穫しますが、手のひらサイズで食べ切りやすいです。
【美味しいコリンキーの見分け方】
コリンキーは、未熟果で収穫されるため、放っておくと追熟していきます。すると、どんどん皮の表面が濃いオレンジ色になり、果肉のさわやかさや水分も失われていくため、なるべく皮がレモンイエローのものを選びましょう。皮の色味は、熟成度を表すので、濃いオレンジ色になったものは、追熟が進んでいて生食には向きません。ジャムにすると美味しいと言われています。
【鮮度が大事なコリンキー 味の特徴と保存方法は?】
コリンキーの味の特徴は、ほんのり甘くてさわやか。食感は、コリコリしていて、まるでキュウリのようです。果肉がやわらかいので、スライサーまたは包丁で簡単にリボン状のスライスや千切りにできます。塩揉みや浅漬けにしておけば、夏らしい色鮮やかな常備菜に早変わりです。その塩揉みや浅漬けを、サラダに添えたり、ポテトサラダや酢の物の具にしたりすることもでき、意外に汎用性も高い夏野菜のひとつとも言えるかもしれません。
丸のままであれば、新聞紙に包んでビニール袋にいれ、冷暗所または冷蔵庫の野菜室で保存します。カットしたものは、種とワタを取り除き、ラップに包んで冷蔵庫で保存しましょう。そして、買ったら1週間以内には食べ切りましょう。