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SNSで空き巣 他人の長期留守をネット投稿すると罪に? お盆休み前に知っておきたい法的責任

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:西尾 公伸

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写真はイメージです【写真:写真AC】
写真はイメージです【写真:写真AC】

高須院長が被害にあったことも SNS投稿で増加する空き巣被害

 8月に入り、夏季休暇を利用して海外旅行や帰省で、自宅を長期不在にする方も多いと思います。そのため夏は、住宅を狙った空き巣被害が増える時期でもあります。このような連休時期になると、SNSの投稿についての注意喚起を目にすることが近年増えてきました。過去には、美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長が「海外に出掛ける」と投稿した直後に、別宅へ空き巣に入られ被害に遭ったという事例も。このように「個人情報」や「留守」がうかがえるSNS投稿を元に、空き巣被害に遭うケースが増えていると言います。では被害者本人ではなく、他人が不在にしていることを勝手に発信し、その後被害が発覚した場合、法的責任に問われるのでしょうか。弁護士の西尾公伸氏に聞きました。

 ◇ ◇ ◇

 Aさんは、お向かいに住むママ友Bさんから、一週間海外旅行をするため「留守をお願いします」と頼まれました。「お礼にお土産を買ってくるね」という程度のフランクな口約束。Aさんは社交辞令のようなものだろうと、快諾しました。

 それからしばらくしてママ友が海外旅行に向かった日、AさんはSNSで「我が家のお向かいさんは今日から1週間海外旅行だそうです。羨ましい!」と書き込みをしました。SNSにハマっているAさんは、ツイートを非公開にしておらず、日ごろから自宅や近所の写真付きで、身の回りで起きたことや個人情報を度々投稿していました。

 一週間後、Bさんが帰国。しかし、警察車両がBさんの自宅前に集まり、大騒ぎになりました。どうやらAさんも知らぬ間に泥棒が入っていたようなのです。次の日に、Bさんがお土産を渡しがてら、前日の騒動についてAさんの元に謝罪に訪れました。

 大型家電等も持ち去られ、警察によるとどうやらプロの犯行とのこと。留守を任されていたにもかかわらず空き巣が入ったことに対してAさんが謝罪すると、Bさんからは「こちらこそお騒がせしてしまってごめんなさい。気にしないでね」と言い、責められることもありませんでした。

 しかし、さらに一週間がたった頃、事件は起きます。Bさんがすごい剣幕で、Aさんの家へ乗り込んできたのです。Bさんは友人たちから、AさんがSNSの公開アカウントでBさんが一週間留守にすることを書き込んでいたことを知り、「泥棒が入ったのはAさんのせいだ」と責めてきたのだそうです。

 そして、BさんはSNSに書き込んだAさんに対して、損害賠償を請求すると言ってきました。さて、この場合、Aさんに支払い義務があるのでしょうか。