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実録・共働き妻のお盆 義両親の「逆帰省」でまさかの展開
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仕事の都合で帰省できない息子夫婦の家に 義両親が“逆帰省”
そして、2年目の今年、“事件”が起きました。なんと帰省ができないなら義両親がこちらに顔を見に来たいと言い出し、夫の英治さんが自宅に呼んでしまったというのです。
「お盆や正月の地元の風習にうるさい義両親だったので、まさか我が家に押しかけてくることはないだろうと思っていたのですが甘かったです。9日にやってきて13日の午前中に帰宅する日程でした」
シフト制の陽菜子さんは、もちろんカレンダー上が3連休だからといってお休みではありません。しかし、そんなこともおかまいなく、義両親は本当に陽菜子さんの自宅へ押しかけてきたのだそうです。
「そういうときに限って、なぜか私がお休みだった9日と12日は我が家に泊まり、10、11日は訪れたい場所近くのホテルに泊まるというのです。さすがに完全にないがしろにすることはできないので、9日は自宅にいて対応したのですが、我が家の家計管理は担当項目を決めてあとは別ザイフ。これがまた夫と喧嘩に発展する原因になってしまったんです」
夫に頼まれ、「嫁の務め」と義両親へもてなし料理を作る
9日の夕方になって、義両親がやってきました。前夜、遅くまで仕事をしていた陽菜子さんは食事の用意を憂鬱に感じて外食を提案しましたが、夫に頼まれ夕飯の準備に取り掛かりました。「嫁の務め」と思いつつ、手の込んだおもてなし料理を作ることに。義父はお酒が好きなので、日本酒やワインも購入。すっかり気分を良くした義両親は「ホテルに泊まらず、ずっとお邪魔させてもらえば良かったわ。まあ、また12日の夕方に戻るわね」と、翌朝、ご機嫌で出かけていったそうです。
陽菜子さんは12日は外食にしてほしいということ、そして“手間賃”を含めて今回の義両親へのおもてなし料理にかかった費用の半分となる1万円を夫に請求しました。すると、夫から驚くべき返事が返ってきたというのです。
家計のお財布は「分担制」 義両親にかかった食費はどうする?
そもそも陽菜子さん達夫婦のスタイルは、それぞれが比較的自由にお金を使えるように、お財布は一緒にしていないそうです。毎月、共同の銀行口座にそれぞれ3万円を振り込み将来の蓄えに。あとは、主な項目を「分担制」にして負担。たとえば、家賃と駐車場代は英治さん、光熱費と食費、雑費は陽菜子さん。それ以外の各々にかかる通信料や保険料、外食や趣味の娯楽費などは個々で支払いをしているのだそう。ふたりで出かけたり、ふたりに関係したりする出費については折半するということを、結婚当初に決めたそうです。
義両親に作った手の込んだ料理の食材費をめぐっては、ふたりに関係する出費ということで「折半」というのが陽菜子さんの言い分。でも、英治さんは、「食費」だから担当する陽菜子さんが払うべきだ主張したといいます。
陽菜子さんからしたら、せっかくの休日を台無しにされたようなモヤモヤした気持ちを抱えつつ、料理を作り、夫婦ふたりで過ごしていれば払うことのなかった食材やお酒の費用をもたされるというのは、納得がいきません。
「細かい話かもしれませんが、外食だったら折半になったところを、食材を購入したお金がなぜ食費扱いで私持ちなの? って、しかも作ってくれと頼んできたのは夫なのに。義両親が機嫌よく過ごせたのは良かったかもしませんが、ずっとお邪魔させてもらえればとの言葉には、申し訳ないけど、正直、とても憂鬱な気持ちになりました」
英治さんにいくら言っても、のれんに腕押し状態。結局、英治さんがお金を払うことはなかったといいます。
「ばからしくなって、私はひとりで自分の実家に帰りました。そのまま実家から通勤しています。12日は、私は急な出張でいないとか夫が嘘の説明を親にしたようですね。義両親から『お仕事大変ねー、おつかれさま』ってメールが来ていましたから」
「父子帰省」が話題となった今年のお盆休み。義両親が「逆帰省」し、夫と喧嘩した末に自分の家に「ピン帰省」した妻。
「夫には、うんざりです。お盆休みが終わっても、しばらくは自分の実家にいようと思っています。お正月は、一緒に夫の実家に帰省するべきなのでしょうか。私の仕事は、元日だけ一斉に休みですけど、あとはシフト制なので……。子どもがいれば、孫の顔を見せてということもあると思いますが、いない夫婦ってどうしてるんでしょう? ちょっと考えてしまいます」
世の中のお盆休みは、この週末で終わりますが、陽菜子さんの「ピン帰省」は当分、続きそうです。
(Hint-Pot編集部)