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「桜はただの花じゃない」 イタリア人女性が感動した日本人の感性 日本で驚いた光景とは
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ネオンきらめく都会の喧騒と、静かな神社仏閣。最新技術と伝統工芸。日本には、さまざまな対比があらゆる場所で共存しています。初めて日本を訪れたイタリア人女性は、この独特のコントラストに強く惹かれたといいます。そのなかで彼女がとくに心を奪われたのは、自然のものに美しさを見出す、日本人の感性でした。
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日本で発見した、コントラストの魅力
イタリアの中都市・ペルージャ在住のレナ・ボサーツさん。日本を初めて訪れたのは2024年2月で、3週間ほど滞在しました。実際に訪れて目の当たりにしたのは、さまざまな対比が共存する独特の世界でした。
「夜なのにネオンに照らされた光の世界、喧騒と静けさ、そしてシンプルなものへの愛情。その対比を発見したとき、コントラストにとても惹かれました」
とくに、静寂の中にある美しさに魅了されたレナさんは、その理解をより深めていきたいと考えているそう。さらに、都会だけでなく、田舎町も体験してみたいといいます。
自然の美しさを味わう文化にも感動
また、レナさんが日本で発見したのは、日常の中にある美しさを大切にする心でした。
「私たちの国にもあるものでも、日本では特別な意味を持ち、とても大切にされていると感じました。たとえば、桜です。イタリア人にとって桜はただの花ですが、日本では深い意味を持っています。桜が咲くと、花見に多くの人が集まり、喜びを分かち合います。そうした日本人に、私は深く心を打たれました」
冬に日本を訪れたレナさんは、桜以外にも、四季の移ろいを愛でている日本人の姿を知ることになります。
「落ち葉もそうです。イタリアにも落ち葉はありますが、日本のようにその美しさを味わい、写真を撮る文化は一般的ではありません」
イタリアでも秋になれば木々が色づき、冬は落ち葉が地面を覆います。しかし、それは自然現象のひとつにすぎません。日本のように、人々がわざわざ紅葉を見に出かけたり、落ち葉の美しさに立ち止まって見入ったり、写真を撮ったりする文化は、レナさんにとって新鮮な驚きでした。
私たち日本人にとってはなにげない光景も、外国人の目には特別なものとして映ることがあります。身の回りで起こる季節の移ろいに、改めて目を向けてみると、新しい発見があるかもしれませんね。
(Hint-Pot編集部)
