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“肝っ玉母ちゃん”東尾理子が考える子育て 「ダメ」と叱らない理由
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「子どもって、自分が接してもらった方法でしかアウトプットできないと思う」―怒鳴らず理由を説明
――本当に危険だと思うことを子どもがした場合はどうしていますか?
「もちろん他人に迷惑をかけるようなことをしたり、危険だと思うことをしたりした時は、そこは厳しく、毅然とした態度で子どもに向かうようにしていますが、怒鳴りつけたりはしないですね。そういうことをしたらどうなるかなど、止められた理由をわかってもらうように説明します。ふだん怒られていない分、親の真剣な言葉や顔つきから、子ども自身がやってはいけないことなんだと感じ取ってくれるのではないか、と考えています」
――怒鳴りつけない理由はあるのでしょうか?
「子どもって、自分が接してもらった方法でしかアウトプットできないと思うんです。賛否両論あると思いますが、怒ってばかりで接していると、怒りやすい大人になるんじゃないかと感じていて……。なので、厳しい態度はとっても、怒鳴りつけたりはしないようにしています。子どものほうから、なぜやってはいけないかをわかってもらえるように心がけています」
――理子さんが育児でバタバタすることはないのでしょうか?
「いや、もうバタバタの連続ですよ(笑)。1日のスタートで言うと、私はだいたい朝5時くらいに起きます。必要ならお弁当を作り、みんなの朝ごはんを作って、それから子どもを起こしに行きます。長男は今はご飯を食べたり服を着たりと身の回りのことはできるようになりましが、2番目の子はまだまだ時間がかかりますよね。ご飯を食べさせたり、歯磨きチェックをしたり、着替えさせたり、自分の身支度や準備もあったりして……。もう、朝はバタバタと忙しいですね。3番目の子も、そろそろ歩き始めて動き回る時期になるので、今後さらにどうなることでしょう。本当に日々、修行ですよ」
完璧求めず、人と比べない子育てー余裕をもって穏やかに図太く
――3人の子の母になって、理子さん自身変わったなあと思う点はありますか?
「私はもともと、なんでも効率良くちゃちゃっとやって終わらせたいタイプなんですね。無駄に時間をかけずにどんどんやっていくペースで過ごしてきました。だから、子育ても『効率良く』という思いが最初はありました。ですが、実際に母親になって感じたのは、『効率良く』というよりも、子どもには子どものペースがあって、それに私がどう合わせていくが大切ということです。たとえば靴を履くにも、外を歩くにも、子どもは時間がかかるし、遠回りしたり寄り道だってあります。それを無駄な時間だと思わず、せっかくだからそこの景色を楽しむとか……」
――その時間をどうとらえるか、気の持ちようということですね?
「そうです。時間がかかっても、それも子どものペースだから、ま、いいかと思うようにしています。その点は母親になる前とだいぶ変わったと思います。ただ、私ひとりで過ごす時間は相変わらず効率良く、どんどんやってしまうのですが……」
――ほかに、なにかありますか?
「余裕をもって穏やかにいたいので、なんでも完璧にやろうと思わないようにしています。人とも比べたりもしないです。自分が疲れ果てて、子どもに当たることはしたくないので、なるべく子育ては肩の力を抜くようにしていますね。図太く肝っ玉が据わってないと3人の子に対応できません。疲れたら晩ご飯もパパッと作れるもので手抜きしちゃいますし、眠たいなと思ったら食器洗いも部屋の片付けも後回しで、気付くと子どもと一緒に寝ていることもあります。家の中が少しくらい散らかっても大丈夫! って(笑)」
(Hint-Pot編集部・井上 千春)