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スズメバチ対策は春が大切 夏の脅威を防ぐため家庭でできる取り組みを専門家に聞く

著者:こばやし なつみ

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オオスズメバチ【写真提供:山田養蜂場】
オオスズメバチ【写真提供:山田養蜂場】

 汗ばむ陽気になってきました。色鮮やかな花々や草木が気分を明るくしてくれる季節になりましたね。これからの時期、特に強力な毒を持ち攻撃性の強い「スズメバチ」の存在は脅威です。ハチと言えば、お盆を過ぎた頃に出てくるなど夏のイメージが強いかもしれませんが、すでに4〜5月にかけては越冬したスズメバチの女王バチが巣作りのために庭木等に飛来してきます。そこで、夏が本格化する前の“今”に対策をうつことで、スズメバチの発生や巣作りを防ぐことにつながるといいます。今から家庭で簡単に出来るスズメバチ対策法について養蜂場や行政機関など専門家に聞きました。

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養蜂家が語る 春に飛来する女王バチ対策で夏の被害を最小限にする対策

 岡山県鏡野町で創業から70年以上にわたりミツバチの飼育をおこなっている山田養蜂場。同社養蜂部顧問の藤善博人さんによると、養蜂家が大事に育てる「ミツバチ」にとっても、スズメバチは自分たちの命を脅かす攻撃性の強い天敵だと言います。そこで同養蜂場では、スズメバチの生活史や習性を利用した“春からの仕掛け”でスズメバチの巣作りを防ぐ対策をされています。

コガタスズメバチの女王バチによる4〜5月ごろの「作り始め」の巣。はじめは全長10〜15cmの巣がどんどん大きくなっていくため危険だ【写真提供:山田養蜂場】
コガタスズメバチの女王バチによる4〜5月ごろの「作り始め」の巣。はじめは全長10〜15cmの巣がどんどん大きくなっていくため危険だ【写真提供:山田養蜂場】

「まず、4〜5月に飛んでいるスズメバチはすべて女王バチ。この女王バチは、冬眠から覚めたばかりでまだ“産卵前”です。女王バチは、たった1匹で巣作りをはじめ、20〜30個の卵を産み、孵化(ふか)するとその幼虫に餌を与えて育てます。それらがその後の働きバチを育てるため、夏秋には300〜500匹となっていく訳です。よって、春からの対策でこの“産卵前”の女王バチを甘い発酵液でおびきよせ捕獲し、スズメバチの繁殖を減らすという作戦です」

 つまり、各家庭で今この時期に、女王バチの対策ができれば、夏のスズメバチ被害を最小限にできるということですね。