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スズメバチ対策は春が大切 夏の脅威を防ぐため家庭でできる取り組みを専門家に聞く

公開日:  /  更新日:

著者:こばやし なつみ

ペットボトルでできる「ハチトラップ」の作り方

庭木に設置したハチトラップ【写真提供:京都府宇治市環境企画課】
庭木に設置したハチトラップ【写真提供:京都府宇治市環境企画課】

 ハチの被害は毎年ニュースに上がることもあり、実際に全国の行政機関でも4~5月にかけてのスズメバチ対策を呼びかける動きがあります。

 京都府の宇治市環境企画課では、自宅で簡単に作れる「ハチトラップ」について情報を公開しています。同課によると、4~5月に「ハチトラップ」を仕掛け、女王バチを捕殺することにより、周辺に巣を作らせない効果が期待できるといいます。使うのはペットボトル。具体的な作り方や設置の際の注意事項について聞きました。

〇宇治市 「ハチトラップ」の作り方
【用意するもの】(1個あたり)
ペットボトル(2リットル程度の大きさのもの)
カッターナイフ
千枚通し
油性マジック
80〜90cmのひも
誘引液(酒180ml、酢60ml、砂糖75g)を混ぜ合わせたもの

【作り方】

ペットボトルで作るハチトラップ【画像提供:京都府宇治市環境企画課】
ペットボトルで作るハチトラップ【画像提供:京都府宇治市環境企画課】

1、ペットボトルの側面で対面2か所に、2cm四方の正方形を描く
2、千枚通しで穴を6か所あけ、H型にカッターで切り込む
3、上は外側に、下は内側に折り曲げる
4、ペットボトルの口にひもをつける
5、誘引液を入れる
6、キャップをしめる

【設置場所】
・高さ2m程度で、日陰になり、風通しのよい木の枝などを選ぶ
・ハチが寄ってくるため、人が往来、出入りするところは避ける
・自己の所有でない、もしくは自己の管理していない場所には設置しない

ハチトラップ内で複数のスズメバチが捕獲された様子【写真提供:京都府宇治市環境企画課】
ハチトラップ内で複数のスズメバチが捕獲された様子【写真提供:京都府宇治市環境企画課】

 なお、「ハチトラップ」設置においては、以下の注意事項もあわせて同課が呼びかけています。

「目安として、設置時期は4~5月です。6月頃からは羽化した働きバチもおびき寄せてしまうためです。また、誘引効果は2週間程度です。必要に応じて、液の入れ換えやハチトラップを取り換えてください。回収や取り換えの際は、中に入ったハチに刺されないようにも注意しましょう」

 お住まいの地域でのスズメバチ発生時期などが気になる方は、管轄の市役所などに問い合わせると良いでしょう。夏のスズメバチ被害が気になる人は、自宅の敷地内のハチトラップの設置を検討してみてはいかがでしょうか。

【参考】
・株式会社山田養蜂場 https://www.3838.com/
・宇治市人権環境部 環境企画課 https://www.city.uji.kyoto.jp/0000017657.html

(こばやし なつみ)

こばやし なつみ

半農半フリーランスPRプランナー。2009年に大学卒業後、東京のPR会社に就職。PRプランナーとして勤務後、14年に独立。同年、茨城県・水戸の兼業農家へ嫁ぐ。16年9月に茨城県立農業大学校いばらき営農塾(野菜入門コース)を修了、同11月に第1子を出産。現在は少量多品種(年間約30~40種)の野菜を義両親と共に作り、販売する傍ら、平日は執筆、意識調査の設計・分析等の仕事もこなしている。