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仕事・人生

38歳で渡米 ハリウッドで成功した日本女性が持つ“シフト力”とは

公開日:  /  更新日:

著者:篠崎 有理枝

ヴォーグジャパン2008年4月号に掲載された押元さんの作品【写真提供:押元須上子】
ヴォーグジャパン2008年4月号に掲載された押元さんの作品【写真提供:押元須上子】

「起こる前から心配していても始まらない」 立ち止まらず、まずトライ

「最初からネガティブなことは考えません。マイナス点を並べたらそれが事実となってしまう。ネガティブな気持ちは生徒さんにも伝わるし、仕事にも影響する。ただしビジョン(構想や未来像)は持たなくてはいけないので先は読むようにしていますが、起こる前から心配していても始まらない。起こってから『どうしようか』と考えるようにしています」

 着付け教室の仕事をしているうちに、ヴォーグジャパンなど雑誌でのスタイリングの依頼が舞い込んできた。迷わず引き受けて挑戦した。着物の和のテイストをベースに洋を組み合わせた画期的なコーディネートが高評価を受け、スタイリストの仕事も増加。これを機に、ロサンゼルスでの映画やドラマの衣装デザイナーとして仕事を依頼されるようになる。

「どの仕事をする時も『どうしよう、どうしよう』と立ち止まるのではなく、目の前にあるチャンスにトライしてだめなら帰ろうと思っていました。結局、今日までずっとアメリカにいます」

 衣装デザイナーとして活動するには、何か月間も撮影現場に滞在する必要があるため、ラスベガスからロサンゼルスに拠点を移すことに。ついに、衣装デザイナーとして活躍する扉が開いた。2011年のことだった。

 次回は、衣装デザイナーとなってからの押元さんの活動と、生き方に迷う女性たちへのメッセージをお届けする。

(篠崎 有理枝)