主に首や頭、肩から発生するミドル脂臭

　男性が臭くなる理由のひとつに「加齢」があげられます。30代半ばを過ぎるとあるニオイ物質を分泌するようになり、それが汗の中に含まれる乳酸と、皮脂が酸化してできる中鎖脂肪酸と結合し「ミドル脂臭」と呼ばれるニオイが発生するそうです。

　この「ミドル脂臭」は、50代半ば頃から発生する「加齢臭」に比べてニオイが強く、別名「つわり臭」と呼ばれるように、胃がムカムカし、吐いてしまうほどの不快感を覚える女性もいるといいます。こんな汚臭に、毎日毎日晒されたら……「どんな苦行だよ!?」と。思わず離婚を考えてしまうのも、うなずけるといえるかもしれません。

「ミドル脂臭」は主に首や頭、肩といった後頭部周辺から発生することが分かっていて、枕やシャツ、帽子といったアイテムにニオイが移ることが多いそうです。もしも枕が臭いと思ったら……それは確実に「ミドル脂臭」のせいなのです。

愛があればこっそり対処…、愛がなければはっきり対処？

「臭い」というデリケートな問題。これは、妻であっても夫を傷つけるのでは？　となかなか切り出せないもの。でも、より臭いがキツくなり「離婚したほうがマシ!!」なんて思ってしまう前に、対処できるところはしっかり対処してあげることが大切です。

・脂っこい料理、肉、ニンニクなど香りが出やすいものを減らし、野菜多めの献立に

・女性用の洗髪剤やボディシャンプーを使っているようであれば、男性向けのものに変更
（女性用シャンプーは油分が多く、男性が使うとミドル脂臭を加速させる可能性アリ）

・歯科医の予約を取り、無理やりにでも連れて行く
　（もっと奥底からニオイがするような場合は、内臓に原因があるかもしれません。その際は、人間ドッグを受診させましょう）

　我慢できないほどの悪臭が漂うのに、夫がニオイ対策に非協力的なのであれば、「ミドル脂臭」が収まるころまで、別居を視野に入れるのもアリかもしれません。快適に生きる権利があるのですから！

　もちろん、加齢による臭いは男女問わず。ニオイケアに敏感な妻自身も気付かないうちにニオイを発しているかもしれません。ミドルの年代に差し掛かってきたら、互いにいたわり気を付けましょう。

（和栗 恵）