インタビュー

「食品ロス削減法案」を追い風に 幼い頃に白血病と闘った24歳女性が作る新しいムーブメント

著者:Hint-Pot編集部・白石 あゆみ

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「食品ロス削減法案」が可決 もっと大きなムーブメントを作りたい

 これまでにない、フードロス削減のための新しいサービス。一見、順調そうに見えるが、実は苦労の連続だったと篠田さんは語る。

「特に協力してくれる飲食店さんを集めるのに苦労しました。いまもまだまだ新規開拓中ですが、“フードロス削減”という考え方はまだ一般的には浸透していないので、飲食店さんからの共感、理解を得づらいのが難しいところです。ユーザーさんは11万人超と順調に増えてはいますが、飲食店さんには賞味期限が近いものを誰が買いに来るの? とか、値引きはブランディングが下がるのでは? とよく質問されますね」

 フードロスは現状では、生活に直結した問題ではない。そのため、飲食店の経営者目線でメリットを考えないといけない。また、受注ががなかなか伸びないと、サービスが本当に必要なのか日々不安になる社員もいるという。しかし、篠田さんは、確実に日本社会も変わりつつあると、感じているという。

「昨年は『フードロス元年』といわれ、さまざまなメディアに取り上げてもらえました。『TABETE』以外のフードロスに関するサービスもここ1年ほどで参入してきていたりもします。この市場にメリットがあることが広まってきたと感じますね。『TABETE』が成功することで、もっと大きなムーブメントになるきっかけが作れると信じています」。

 5月24日には、日本でもようやく「食品ロス削減推進法」が参議院本会議で可決。しかし、法律が制定されたからといって終わりではない。むしろ始まりなのだ。『SDGs(持続可能な開発目標)×食品ロス』という分野には、法案可決後これまで以上の注目が集まっており、これからしっかりと具体的な計画を立てていかなければならないと篠田さんは語る。

欠かせない人生年表習慣 ブレずに事業を成功に導くために

 フードロス事業を成功に導くため、まだまだ模索中の篠田さん。しかし、篠田さんは今後の目標がブレないよう、定期的に行っていることがあるという。

「80歳を寿命にした“人生年表”をつけるようにしています。5年後ですらどんな状況かわからない現代ですが、自分がどんな状態で死にたいかとイメージをしていれば、いまどうするべきが見えてくる気がします」

「そして、死ぬまでにやりたいことはたくさんあるけど、私ひとりの人生では絶対的に足らないので、ゆくゆくは支援する側に回りたいと思っています」

 小学2年で白血病を経験し、食という仕事に関心を持つきっかけになったという篠田さん。そして24歳という若さで会社の代表として新たなサービスの構築にまい進する。欠かさない人生年表。抱く野望は大きい。