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読み聞かせ絵本はなにを選べばいいの? 子どもが興味を持つ選書のポイント
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教えてくれた人:竹内 美貴子
□子どもにすべて絵本を選ばせていませんか
「もし、10冊借りられるなら、3冊はお子さん、7冊は保護者の方が選ぶといいでしょう。大人でもいわゆる“ジャケット買い”をすると、失敗したと思うことがあると思います。小さなお子さんの選び方は、まさにそんな状態。好きな作家や受賞作品、自分が子どもの頃に読んだもの、など大人の目で選んだものをある程度与えることも大切です」
「受賞作品でいえば、例えば海外の有名な賞に『コールデコット賞』というものがあります。これはイギリスのイラストレーター、ランドルフ・J・コールデコットにちなんで命名された賞で、アメリカ合衆国で1年間に出版された絵本のなかから、優れた作品を描いた画家に対して贈られます。過去の受賞作品としてバージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』、ロバート・マックロスキーの『すばらしいとき』、モーリス・センダックの『かいじゅうたちのいるところ』、マーシャ・ブラウンの『影ぼっこ』などがありますが、どれも日本でも人気の作品です」
□新しい絵本ばかり与えていませんか
「“新しい”というのは新品という意味ではありません。新作や発行年が若いものばかり選んではいないか、という意味です。もちろん、新しい絵本のなかにも素敵な作品はたくさんあります。古い本でもたくさんすばらしい絵本はあるので選択肢にいれてみてはどうでしょうか? でも、読み聞かせに慣れない方が本を選ぶとき、『発行年の古いもの』を選ぶのはちょっとしたコツになります。発行年の古いものの例としてあげたいのは,たとえば『ぐりとぐら』や『だるまちゃん』シリーズ。これらが発行されたのが1960年代です。50年以上もの間,書店に陳列されてきたということは,子どもに愛されて読み継がれてきたという証です。図書館でボロボロになった絵本も子どもによく読まれている作品といえます」
以上、3つのうち当てはまるものをがあれば、選び方を少し変えてみると、子どもが絵本に興味を持つきっかけになるかもしれません。
子どもが読み聞かせを好きになるには「選書」は、とても大切なポイントです。「もちろん、お子さんにお気に入りの本があり、繰り返し読んでほしいという本は、読んであげてください。心の糧となるような絵本に、幼いときにたくさん出会ってほしいと思います」と竹内さんはいいます。
(Hint-Pot編集部)