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今年の夏は野菜が高騰? 暑さをしのぎ家計も助ける「食べられる緑のカーテン」トップ3
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農家の人に聞く 初心者も育てやすい野菜ベスト3とは
3位 キュウリ
成長が早く、受粉などで手間がかからないキュウリは、緑のカーテンにおすすめの植物のひとつ。
有機配合肥料を混ぜた“たい肥”を大きめ(深くなくてOK)のプランターに入れ、株間を40cm程度空けて苗を植えましょう。キュウリは深く根を張らない性質を持っているので、苗の根もとにワラや落ち葉を敷き、乾燥を防ぎます。水はできるだけ午前中に撒きましょう。カーテン用のネットは網目のサイズが15~18cm程度のものがおすすめです。
品種にもよりますが、果実の長さが15cm~18cm程度になったら収穫します。果実が大きくなりすぎると株に負担がかかるので、できるだけ早めに収穫を。実がたくさん付いているようであれば、もっと小さいうちに収穫してもOK。
小さなキュウリは、浅漬けやピクルスに。大きくなり過ぎたものは、豚肉とともに炒め物にするとおいしくいただけます。
2位 ヘチマ
キュウリと同様に成長が早く、丈が伸びるので、2~3階建ての戸建て用の高さが必要なサイズのカーテンにピッタリ。葉っぱが大きく育つので、遮光効果はバッチリです。
プランターは深型で大きめのもの(60~65cm程度)を用意し、ひとつのプランターに1株ずつ植え、つるが伸びてきたら支柱を立てて根もとを補強しましょう。風通しがよく水はけがよい場所が栽培に適しています。また、カーテン用のネットは、網目のサイズが10cm程度のものがマストです。
ヘチマは、日本本土ではあまり食べる習慣がありませんが、沖縄では「ナーベラー」と呼ばれ、家庭料理によく使われています。完全に熟す前の、皮がやわらかく繊維が熟しきる前の若い実がいちばん美味しいもの。
輪切りにして肉や豆腐とともにサッと炒め、塩や味噌で味付けをするのが沖縄流。お味噌汁の具にしても美味ですし、ズッキーニのような扱いでトマトと一緒に煮込んでも美味しくいただけます。
1位はダントツで育てやすい「ゴーヤー」 完熟させてスムージーにも!
1位 ゴーヤー
アジア原産の野菜で「ツルレイシ」とも呼ばれるゴーヤーは、食欲増進や夏バテ予防に役立つ、暑い夏に欠かせないうれしい野菜です。成長が早くたっぷりと葉が付くので涼しさは満点。虫が付きにくく乾燥や病気に強いのが特徴で、育てるのがとても簡単なことから、緑のカーテンに最も適している植物と言えるでしょう。
たっぷり実を採りたいのであれば、日当たり・水はけがよく、風通しのよい場所を選ぶのがコツ。深め&大きめのプランター(60~65cm程度)ひとつに対して1株を植え、つるが伸びてきたら支柱を立てて補強します。
ネットの網目のサイズは10cm程度のものがぴったり。肥料を与えすぎるとつるばかりが伸びて実がつかなくなってしまうので、肥料は極力少なめに。様子を見ながら追加していきましょう。
開花後15~20日ほどして実がある程度育ったら収穫し、ゴーヤーチャンプルーやおひたしなどにしていただきます。ベーコンと合わせてサッと炒めるのも美味。素揚げにしてカレーに添えればごちそうカレーになります。
ゴーヤーの実は成熟すると黄変がはじまり、熟れると鮮やかなオレンジ色に変わります。完全に熟したゴーヤーは、冷やして食べると甘さが増し、嘘のように苦みがなくなります。
果実そのものも柔らかくなりますので、細かくカットしてそのままサラダに混ぜてもOK。ミルクと蜂蜜をプラスしてミキサーにかければ、ヘルシーで栄養は満点のスムージーが完成します。
横浜市の調査によれば、緑のカーテンがあるだけで、家の壁面の温度が11度下がることが分かっています。暑さを避け、食べておいしい緑のカーテンを活用してみてください。
(和栗 恵)