Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

どうぶつ

夏の夜空はロマンチックが止まらない? 流星群と観察の注意点

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

見るべき流星群2 <みずがめ座δ(デルタ)流星群>

「やぎ座α流星群」と同様に、毎年夏に長く活動的になる流星群です。観測におすすめなのは7月28~31日頃の極大時期で、条件が良い日は1時間に10個ほど、うまくいけば20~30個ほどの流れ星が出現するとされています。

 日没後から月が昇ってくる夜明け前まで、月明かりが無く長時間にわたって絶好の観測条件が続きますが、最も見ごろとなるのは、みずがめ座が南中する夜半過ぎ頃です。南側が開けたキャンプ場を選び、夜半過ぎ~明け方にかけての時間帯を中心に観測するといいでしょう。

ペルセウス座(写真はイメージです)【写真:写真AC】
ペルセウス座(写真はイメージです)【写真:写真AC】

見るべき流星群3 <ペルセウス座流星群>

 流れる星の数が多いことから人気を集めている「ペルセウス座流星群」ですが、今年は月が満月に近くかなり明るくなるため、観測条件としてはかなり悪いようです。極大は8月13日の夕方で、前後(13日~14日)の深夜から明け方にかけてとなっています。

 国立天文台の発表によれば、そうした悪条件の中でも最も良く見えるのは13日の明け方前の1時間ほど。ほんのわずかな間ではありますが、月が沈むため好条件で観測できるようです。なお、月が昇っている間は、なるべく月が視界に入らない方向を向いて観測するといいでしょう。
 
 ペルセウス座はオリオン座のペテルギウス(最も明るい星)とカシオペヤ座の間にあり、放射点(流星群が流れ始める場所)はカシオペヤ座に近い場所に位置しています。空を見上げたらカシオペヤ座を探し、その周辺を中心にして眺めるようにしましょう。

<流星観測時の注意点>
 キャンプ場の多くは夜間に「就寝時間」を設けているため、深夜まで起きて騒いでいると周囲の迷惑になってしまう可能性があります。キャンプ場の近くで広い空き地がある場所を探しておいて、観測するときだけ移動をするのがマスト。キャンプ場内で観測する場合は、他のキャンパーの迷惑にならないよう私語を慎み、静かに観測を行うようにしましょう。

 夜空の写真を撮影している人もいるので、懐中電灯やLEDランタンのシェードに赤いセロファンを貼っておくのも天体観測の際のエチケットです。夏とはいえ山間部ではかなり冷えることがありますので、防寒具の準備を忘れずに。寝袋に入って夜空を見上げるのもなかなかオツなものですよ!

 また、夜間に活発に活動する野生動物が多いということも、注意するべきポイントになります。タヌキやイタチレベルならかわいいものですが、野犬やクマ、イノシシといった動物と遭遇しないとも限りません。キャンプ場に着いたらまず、そうした大型の野生動物の目撃情報がないかを確認しておきましょう。