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「上の子、かわいくないの?」と言われ…子どもを平等に愛せない母の悩み
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兄と妹の間で育った自分自身 子どもの頃に感じていたモヤモヤが原因?
3人兄妹の真ん中で育ったと言う有希さん。
「実は、母の兄妹に対するえこひいきをとても感じてきました。一番上の兄は長男ということもあり、何をしてもかわいがられ、進学先も自由に選ばせてもらえていました。一番嫌だったのは、兄よりも私のほうがテストでいい順位をとっても、『おにいちゃんは本当は頭がいいのよ』、『おにいちゃんはやればできるんだから』と言われ、私の頑張りを認めてもらえなかったこと、ですかね……」
「末っ子の妹は、兄ほどひいきされてはいませんでしたが、ちゃっかり者と言いますか……。両親は『妹は言うこと聞かないから何言っても無駄』と言って、お小遣いをねだられれば与え、社会人になったはずなのに今でもちょこちょこ親からお金をもらっているようです」と、有希さんはお兄さんと妹さんについて話してくれました。
その上で自分に対して実母はとても厳しかったといいます。
「私はというと、進路は母からとても干渉されました。高校2年生に進級する際の文理選択すら、私の希望は尊重してもらえませんでした。お小遣いも妹は『おかわり!』と言って、お金をもらっていたのに、私は定額のお小遣い以外は許されませんでしたね。母は口癖のように『3人ともかわいい』と言ってきましたが、私はずっとモヤモヤした思いを感じて育ちました。平等に接してもらえたことはないと感じています」
有希さんは今、自身の子どもの頃を思い出し、別の意味でも苦しんでいるのだそうです。
「この年になって、いまさら本当に母は私のことをかわいいと思っているのか、複雑な心境なんです。他のママにうまく上の子と接することができていないことを相談してみたら、『よくあるって聞くし、下の子がある程度大きくなったらおさまるよ』と言われたのですが、私の育ってきた環境はえこひいきが当たり前だったので、本当に変われるのか……」
下の子が生まれたばかりの頃は『上の子ファースト』を意識していたという有希さん。しかし、実母から「上の子に冷たい」と指摘を受け、育児に自信がなくなったそう。その実母は「子どもは3人ともかわいい」とずっと言いつつも、有希さん自身は子ども時代にモヤモヤとした思いで育ちました。母親のように、気付かぬうちに上の子と下の子を平等に扱えないのではないかと、不安に駆られているのだそうです。
この春、職場復帰をして、まだまだふたり育児に慣れていない時期。有希さん自身も余裕が持てず、イライラしてしまうことも多いのかもしれません。有希さんは、折を見て根本原因のひとつと感じている、自身の「兄妹格差」について、実母と話し合ってみようと思っているのだそうです。
(Hint-Pot編集部)