Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

ライフスタイル

「日本のトイレが怖い!」 米国生まれの子どもたちから見た文化の違い

公開日:  /  更新日:

著者:小田島 勢子

アメリカ生活では普段あまり見ないたくさんの人や電車に喜ぶ様子【写真:小田島勢子】
アメリカ生活では普段あまり見ないたくさんの人や電車に喜ぶ様子【写真:小田島勢子】

2、電車やバスの時間が正確

 どこにいても、予定時刻に限りなく近く発着する電車やバス。2分おきに来る山手線には、子どもたちも目を回し、「よくぶつからないね。コンピューターが運転しているの?」と驚いていました。

 ほかにも、お家に宅配がある時、配達の時間にきっちりお兄さんが荷物を抱え現れることにも「お兄さんは機械なの?」と驚きを隠せないようでした。

 私達が住むアメリカでは、予定はあくまで予定。「予定」とは「出産予定日」のようにあくまで目安の感覚で受け取ったほうが良いのでは。と思うほどに「そのあたり」という大まかなスケジュールです。そのためもちろん、電車やバスを使い移動すれば、日本のようにぴったりの時間で予定を組むことができません。

 こちらで暮らす人々が、水道や電気会社に修理の予約を入れ、その日自分の予定をあけていたとします。しかし、待てど暮らせど連絡もなく一日修理に来ず、こちらから連絡を入れたら、「今日は車が壊れたので明日いく」と言われる経験はよくある話です。

3、子どもがひとりで歩いてる

 ランドセルに背負われているような小さな小学生が、車の脇をひとりで学校まで歩いていく姿には、大人になるまで日本で暮らしていた私でさえもドキドキしてしまいます。

 私の住むカリフォルニア州でのお話ですが、13歳まではひとりの留守番、公共の場のひとり歩きは、警察が保護する対象となっています。

 子どもを守るため、安全に生活を送るための措置として行っている原則的なもので、法律にはなっていないのですが、実際にショッピングモールで子どもから離れたり、車に子どもを乗せたまま一瞬、その場を離れた間に警察に保護され、児童虐待として親と子どもが2週間もの間会えないことが多々あるようです。

「自由の国」といわれるアメリカですが、自由なだけに責任や安全も自分たちで守っていかなくてはなりません。子どもたちの学校の送り迎え、習い事や友達のバースデーパーティーへの送迎までも大抵、アメリカでの義務教育期間である高校卒業まで、親が行うのが一般的のようです。

 そんな環境で生活する我が家の長女が日本でやりたかったことのひとつに、「ひとりでおつかい」があります。今回の帰省で、近くのコンビニエンスストアまでひとりで行き、無事に納豆を買ってくることができました。

鎌倉へお出かけした際の1枚。竹林の中で撮影【写真:小田島勢子】
鎌倉へお出かけした際の1枚。竹林の中で撮影【写真:小田島勢子】

 普段当たり前だと思っていたことが、実はその国の常識や土地のしきたり、あるいは長年かけて培われた感性であったりします。

 ところ変われば常識も変わる。私が15年前にアメリカにやってきたときにも、同じように日々の生活にカルチャーショックを受けていたことを改めて思い出しました。

(小田島 勢子)