国内ニュース
暑い夏を乗り切る「食」の工夫とは? 管理栄養士に聞く
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:長谷川 直子
土用の丑の日のウナギなど、これから本格的な暑さを乗り切るために「食」にも気を付けたいところです。蒸し暑さが続くと、つい冷たいものや飲みものばかりを口にして、ごはんが食べられない、食欲がないなど、食生活が乱れがち。特に学校に通う子どもがいる家庭では、夏休みに入って、朝起きるのが遅くなり、朝ごはんを食べないなど生活のリズムが乱れることも。管理栄養士で2児の母の長谷川直子さんにバテないための「夏の食生活」のヒントを聞きました。
◇ ◇ ◇
暑さで食欲がない…そんなときの食事の工夫は?
――夏を乗り切るといえば「土用の丑のウナギ」などがありますが、バテないためにはどういう栄養素や食材に注目するべきでしょうか?
「ウナギをはじめ豚肉、豆・豆製品に含まれるビタミンB1は、夏バテ予防、疲労回復に効果的です。このビタミンB1は、玉ねぎ、長ねぎ、ニラ、にんにくなどに含まれるアリシンと一緒にとることで吸収率がアップします。豚肉と一緒に玉ねぎを炒めた一品などでも良いですね」
――暑さで食欲不振になることも。食べられなくなると、どんなリスクがありますか?
「暑くて食べたくない、食べられないと欠食が続いたり、食事量が減ることで必要なエネルギー量や栄養素を補給できなくなります。エネルギー不足、栄養不足は夏バテの原因になります。また、暑いからといって、冷たいものばかり食べすぎるのも注意が必要です。胃腸の消化機能が低下し、こちらも夏バテの原因になります」
――暑さで食が進まないとき、食事のコツはありますか?
「喉越しのよい麺類は食べやすいですね。しかし、麺類(炭水化物)だけで済ませるのではなく、温泉卵やツナ缶などでたんぱく質、ネバネバ食材も一緒に食べるのもお薦めです。ネバネバ食材とは、オクラ、納豆、山芋、長芋、モロヘイヤ、めかぶなど。これらのネバネバには、胃の粘膜を保護したり、消化吸収を助けたりしてくれる役割があります」