仕事・人生
恋人の余命1年宣告がきっかけ 女性社長はなぜ26歳で起業したのか
公開日: / 更新日:
働き方を見直し「両手で抱えられる人を幸せに」と決意
働き方を見つめなおす中で影響も受けた。それがオーガニックコスメブランド「ラリトプル(Lalitpur)」の向田麻衣社長だ。「ラトリプル」はネパールで人身売買の被害女性を化粧品を通じてサポートする「コフレプロジェクト」から立ち上がったブランドで、ネパール女性の雇用創造にも役立っている。(現在は定期生産を終了)
「自分のまわりにもさまざまな事情で社会的に弱い立場に立たされている人がいると気が付きました。例えば夜の仕事をしている人だったり。私は自分の両手で抱えられる人を幸せにしたいと考えました」と田中社長。個人事業主ではなく、雇用を生み出す立場となることを決意し、2015年にlojusを立ち上げた。
現在は美容製品の問屋業や「マプティ」、また犬用食器の「ル・クルーゼ」の販売も行い、いずれも好調に展開を広げている。特に「マプティ」は中国をメインに北米や東南アジアに海外進出を広げるなど勢いがある。しかし今後の目標を聞くと、真っ先に「雇用の拡大」だと答えた。
田中社長は「私は社員を雇うとき、その人の趣味と誕生日は言えるようにしている。それも言えないくらい大人数は雇うつもりはなく、あくまでも自分の両手で抱えられる人数。なぜなら雇用するからには、その人を一生支えようと思って採用するから」と方針を語る。もちろん事業拡大も大きな課題だ。「事業が拡大することで、関連先などにも雇用が増える。私が抱えるのとは別に、また幸せになる人が増えれば」と、雇用拡大に思いを巡らす。
起業から4年で北米からアジアまで広く事業を展開し、順風満帆に見えるロフスだが、その間には大きな困難もあったという。次回は6000万円の詐欺にあい、そこから「マプティ」を立ち上げ世界に飛び出した経緯を聞く。
(Hint-Pot編集部・臼井 杏奈)