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災害時に生かす知恵 菓子と湯で簡易スープを作ってわかったこと
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教えてくれた人:鈴木 詩子
買い置き菓子で備える スープ作りを試してみた
皆さん、日頃から防災対策はしていますか? 2011年3月11日に東北地方を襲った東日本大震災から早8年。防災に対する意識が高まる今、身近な物を備蓄し、災害時に生かす方法を事前に試しておくのはいかがでしょう。
ライフラインが断たれるほどの大災害に見舞われたとき、心配や不安に思うことのひとつとして食事が挙げられます。備蓄していた乾パンなどの非常食ばかり食べていると飽きがきて、温かい食事をが恋しくなるもの。
そんなとき、身体を温めてくれて、ほっとひと息つかせてくれるスープが、簡単に作れたら助かると思いませんか? お湯さえ沸かせれば、買い置きお菓子でスープができるのでしょうか? 簡易スープの作り方を実験してみました。
発見! ポテトチップスはスライス形状によってスープの仕上がりが違う
まず4種類のお菓子で試してみました。
1、ポテトチップス・コンソメ味
紙コップにチップスを6枚ほど砕きながら投入し、湯を注ぎます。2分程待ってからスプーンでいただきます。
コンソメの食欲をそそるパンチのある匂いがいい感じです。ですが残念な事にこれでは味が薄いので、チップスを12~15枚ほど追加。すると味もかなりハッキリし、ふやけたチップスがポタージュのように。追加のパリパリチップスが具材になって食感が面白く美味しい!
かなりの枚数のチップスを使う事になってしまいますが……。コンソメ味の油分のあるスープは体力の無い時に飲んだら力になってくれそうです。
2、ポテトチップス・バーニャカウダ味
体力つけるにはニンニクだ! と思い、この味をチョイスしました。こちらも、チップスを6枚ほど砕きながら投入し、湯を注ぎます。待っている間からニンニクの匂いがすさまじいです! そして、飲んでみても……やっぱりニンニクの主張が強い!ニンニクエキスの出たお湯のような感じでした。チップスを大量投入してみても、味は多少濃くなりましたが……ニンニクが前に出過ぎてしまって、あまりスープ向きじゃない、というのが率直な感想です。
ここまで、ポテトチップス2種類を試してみてふと気付いたことがあります。スライスの形状で湯の吸い込み方が違うんですね。ノーマルにスライスされたコンソメ味は、水分をゆっくり吸い込むためスープにしたときに、パリっとした食感が残って「お芋」を感じます。一方で、ギザギザにスライスされたバーニャカウダ味は、ノーマルと比べて表面積が多い分、すぐに水分を含みやすいため食感が残りにくく、ドロッとしたのど越しスープに。味も違えば、形状によっても仕上がりは異なるので、自分好みを探してみるのも良さそうです。