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朝食を毎日食べる習慣がある人は何割? “よく噛んで食べる”重要性を専門家が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

脳を目覚めさせるおすすめの朝食メニュー

 では、とくに脳を目覚めさせるのにおすすめの朝食メニューは、どんなものなのでしょうか。坂本先生によると「歯ごたえのある食材」が好ましいとのことです。朝に調理する時間的な余裕がない場合は、噛みごたえのある食材でできた栄養バーやシリアルなどがおすすめだといいます。

「栄養バーやシリアルのなかでも、味覚や嗅覚、食感など、さまざまな感覚を刺激する食材がひとくちに含まれていれば、脳もより刺激されやすいのではないかと考えます。『食べていて楽しい』ことも、いい刺激になるでしょう」

 ドライフルーツなどの入った噛みごたえのあるシリアルなら、手軽ですし、朝食習慣も続けられそうですね。

無理に噛もうと意識しすぎなくてOK

「朝食でよく噛む」ことの重要性が分かると、硬い食材を用意したり、たくさん噛まなきゃ! と意気込んでしまったりしがちですが、坂本先生は「意識しすぎないことが大事」だといいます。

「そもそも口やアゴの状態は、人それぞれ違い、体調も日によって違います。食材の硬さや噛む回数の最適解は、人それぞれ、日によって異なります。脳を覚醒させるリズム運動としてのポイントは『無意識で続けられる運動であること』です。ですから、咀嚼についても無意識に続けるリズム運動になるように、自分の体や生活に負荷をかけない範囲で、よく噛む食品を選んで朝食を取ることを意識しましょう」

 よく噛んで食べる朝食習慣。ぜひ、無理のない範囲で始めてみてください。

【調査出典】
カルビー株式会社「朝食に関する意識調査

◇坂本貴和子(さかもと・きわこ)
大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 共創戦略統括本部 特任准教授。東京歯科大学卒、総合研究大学院大学修了博士(医学)、歯科医師、京都大学医学部附属病院歯科口腔外科学講座医局員、日本学術振興会特別研究員(PD)、生理学研究所/総合研究大学院大学 助教、自然科学研究機構 研究力強化推進本部 特任准教授を経て現在に至る。

(Hint-Pot編集部)