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スペイン人が「素晴らしい対応でした」と感謝 日本の駅で母国との違いに戸惑ったワケ
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日本を訪れる外国人観光客は、日本の公共交通機関に利便性を感じる一方、母国との違いに戸惑うこともあるようです。家族で初めて日本を訪れたスペイン人は、公共交通機関を利用するときのルールに困惑。ただ、その際にうれしかったこともあったといいます。いったい、どんなことがあったのでしょうか。
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初訪日のスペイン人家族 まず訪れたのは神社
家族4人で、スペインの首都であるマドリードからやってきたルイスさんとクリスティーナさん。今回が初訪日で、東京や金沢、京都をめぐる旅を予定しています。
そんなルイスさんたちが、日本に到着してすぐに訪れた場所は神社でした。境内の社殿を観光するだけでなく、宮司の所作や一般客の参拝の作法、マナーなどにも着目。日本特有の神聖な空気を感じてきたようです。
「スペインと文化やしきたりが違うのは当然なのですが、伝統が美しいと思いました。境内にいる人の着物や動き、振る舞い方を見られて良かったです。お参りに来ている人々のお辞儀の仕方や列の作り方も独特でした」
乗車時に困惑 駅員の対応に感謝
日本を満喫している一家ですが、成田空港に到着してから東京に来るまでには、困ったこともあったようです。
「到着して成田エクスプレスで東京まで移動したのですが、そこからの乗り換えでちょっと戸惑いました。鉄道会社が違う電車に乗り換えるときは、チケットを買い直さないといけないんですね。最初は、地下鉄にも慣れませんでした」
日本の電車は、複数の鉄道会社による緻密な路線網が発達しています。ICカードや1日乗車券などを持っていない場合、異なる鉄道会社の路線に乗り換える際は、行き先ごとの切符を購入しなければならないことも。日本に到着した直後の外国人観光客にとっては、複雑に感じるようです。
4人はすぐに交通系ICカードを手に入れましたが、そこでも母国のサービスとの微妙な違いに直面します。
「家族で共有できるかと思っていたら、1人につき1枚なんですね! マドリードの地下鉄だと市内の料金が一律で、もちろん遠方に出るときは料金が加算されるのですが、1枚のカードで何人も乗れるんです」
ルイスさんによると、マドリードでは鉄道や地下鉄などに4人一緒に乗り降りする場合、自動改札機に1枚のカードを4回タッチすれば、4人全員の乗車が認められるそう。交通系ICカードでも、母国とは使い方のルールが異なることに驚いたようです。
ただ、そんななかでも、ルイスさんには感謝していることがあるといいます。
「ちゃんとわかっていなかったので、おろおろしました。でも、どこの駅でも係員の方に助けられました。言葉がわからなくても親切にしていただいて、素晴らしい対応でした。丁寧に私たちについてきてくれて、よく教育されているなと思いました」
駅員の教育面にも感心していたルイスさん。滞在期間中は、日本の優しさやおもてなしに触れながら、素敵な思い出をたくさん作ってほしいですね。
(Hint-Pot編集部)