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「本当にいいお土産が買えたよ」アメリカ人が日本で偶然発見 センス抜群、大満足のお土産とは
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トランプ関税発動の影響により、世界経済は混乱が続いていますが、日本を訪れる外国人観光客は途絶えることはありません。アメリカ人のハリウッド映画監督ドン・ハリスさんは4回目の来日を果たし、これまでに訪れたことのない都内のスポットを散策しました。そこでは意外なものを発見。友人へのお土産として購入したそうです。詳しい話を聞きました。
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都内の穴場スポットで思いがけない出会い
ハリスさんは、ロサンゼルス在住で、現在は自身3作目の映画『The Mad Batter』(邦題は未定)を制作中です。自動車に精通し、愛車は貴重なバラクーダコンバーチブル。過去には日本の自動車ファンの“聖地”として知られる神奈川・横浜市の大黒パーキングエリアを訪れたこともあります。
今回の旅では、桜をたっぷりと鑑賞した後、これまでに足を運んだことのない穴場スポットを中心に巡りました。
目的地以外にもドライブついでに面白そうな場所があれば、その都度、下車をためらわないのがハリスさん流です。
東京スカイツリーを抜け、上野方面に車を走らせると、ビルの上に巨大なコックの像が出現しました。
そう、ここはかっぱ橋道具街。浅草と上野の中間にある南北約800メートルの商店街で、調理道具を中心に約170の専門店が密集しています。
近年、日本の包丁がお土産として大人気で、この日もインバウンド客を乗せた黒塗りのハイヤーがズラリと道路に並んでいました。
大学時代に料理人として3年間働いた経験を持つハリスさんは興味深々で、各店舗を回りました。
鍋やフライパン、ざる、クッキーの型抜き……。プロ御用達から一般の家庭用まで、あらゆる種類の調理道具が置かれています。また、商店街には、食品サンプルの店も。寿司や焼き鳥、ラーメンやかつ丼といった日本食からハンバーガー、オムライス、パスタ、パフェといった洋食メニューまで、本物そっくりの再現度に、ハリスさんは驚きの表情を浮かべました。
一方で、ハリスさんは、別の店にも注目しました。
かっぱ橋道具街は、飲食店に関係するあらゆるものが売られています。
その一つに、看板の専門店がありました。
ダイニングレストランやバーにとって、看板は、店の雰囲気を醸し出す大切なアイテムの一つです。ハリスさんが訪れた店は、アメリカから輸入された古き良きデザインのサインが販売されていました。
じっくりと時間をかけて1枚の看板を選ぶと、「友人に本当にいいお土産が買えたよ」と、満足そうです。
描かれていたのは、車やサーフボード、ビーチの絵ですが、それぞれに意味があると話します。
「弁護士をしている私のよき友人は、フォルクスワーゲンのコンバーチブルに乗っている。彼はビーチに住んでいる。息子はたくさんのサーフボードを持っている。だから、これは彼のガレージにかっこいいと思ったんだ」
車はヒストリックなフォルクスワーゲンマイクロバスで、モデルによって窓の数が21枚や23枚あるのが特徴です。
「これはスペシャルエディションです。窓を見てください。今、この車は状態が良ければ、たぶん1台10万ドル(1420万円)、日本ではそれ以上でしょう」
アメリカではとても有名な車で、ビーチが多いカリフォルニア州のイメージともぴったり。輸入品とはいえ、その“目利き”はさすが専門店です。
ヒッピー、ウッドストック…1960年代を象徴
「1960年代ヒッピーの間で、すごく人気がありました。フォルクスワーゲンのマイクロバスに乗って、きれいな女の子を見かけると、『あ、どうぞ、どうぞ』と声をかける。中は押し込めば10人くらい入るけど、5~7人くらいで盛大にパーティーをやって、酒を飲んでマリファナを吸って、ウッドストックに行く。あの時代の象徴です」
観光で立ち寄ったかっぱ橋で思いがけない出会い。友人もきっと喜んでくれたことでしょう。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)