お出かけ
部屋に備え付けのペットボトルの水は追加でもらえる? 日本のホテルにある“無料の水”マナー 海外では異なる驚きのサービス文化
公開日: / 更新日:

ホテルの部屋に入ると、無料の水が置かれていることがありますよね。旅の疲れを癒やすためにも、すぐに手に取れる水があるのはうれしいサービスです。置かれている本数が限られていますが、追加でもらうことはできるのでしょうか? 素朴な疑問を、ホテルのエキスパートとして活躍する小林千花さんに聞いてみました。
◇ ◇ ◇
日本のホテルには、なぜ水が無料で置いてあるのか
日本の多くのホテルで無料の水が提供されるのは、お客様がチェックイン後すぐに水分を補給できるようにという、きめ細やかな配慮の表れです。長旅の疲れを癒やし、一息ついてほしいという“おもてなし”の心が込められています。
備えつけの無料の水を飲み切ってしまい、追加で欲しくなった場合、無料でもらえることもあります。ただし、すべてのホテルで対応しているわけではありません。
多くの場合は「最初に提供された本数のみ無料」というルールが一般的です。部屋に置いてあるコーヒーやお茶のパックも同様で、1日1回の補充が基本とされています。気になる際にはフロントに確認しましょう。
滞在中に飲まなかった水は、そのままにしておいても、持ち帰っても問題ありません。もし「お持ち帰りはご遠慮ください」といった記載があった場合は、部屋に置いたままにしましょう。
実は珍しい? 海外ホテルの「無料の水」事情
日本のホテルでは、無料の水が置いてあるのが当たり前になりつつありますが、海外に目を向けると珍しいサービスのひとつです。
とくに欧米のホテルでは、環境への配慮や文化の違いから、歯ブラシやスキンケア用品といったアメニティと同様に、水は無料で置かれていないことがほとんどです。
ビジネスホテルやホステルでは、部屋に水がなく、共用のウォーターサーバーのみという形態も多く見られます。日本のように毎日新しいボトルが補充されるのは、世界的に見ても手厚いサービスと言えるでしょう。
ただし、国や地域によっては、その土地ならではのユニークなサービスで宿泊客をもてなしてくれます。ホテルによりますが、たとえば、美容大国の韓国ではフェイスマスクやスキンケアセット、南国気分を味わえるタイでは、冷えたココナッツウォーターが無料で提供されることも。
旅行先によって“おもてなし”のスタイルはさまざまです。こうしたちょっとした違いを見つけるのも、ホテル滞在の醍醐味でしょう。
(小林 千花)

小林 千花(こばやし・ちか)
1995年10月3日、東京都港区生まれ。2018年から生島企画室に所属し、舞台を中心に俳優として活動。曽祖父が都内でホテルを創業し、“ホテル一家”に生まれ育ったホテルのエキスパート。特技は「一度お会いした人の顔と名前を覚えられる」。趣味はホテルめぐり、宝塚観劇。「利き酒師」の資格も持っている。身長155センチ、血液型O。
