国内ニュース
「海外経験の少なさが恥ずかしい」 アメリカ人の若者の間で広がる“劣等感” パリと並ぶ人気渡航先、意外な1位とは
公開日: / 更新日:

「友人のSNSに海外旅行の写真が並んでいるのを見て、なんだか自分だけ取り残されている気がする」「みんなはあちこち旅行しているのに、自分はあまり行けていない」──。そんな気持ちを抱いたことはありませんか? 実は、旅行に対するこうしたゆがんだ心理は日本人だけでなく、アメリカでも深刻な問題になっています。SNS時代特有の旅行への劣等感が広がるなか、アメリカ人が関心を寄せる人気の渡航先とはどこなのでしょうか。
◇ ◇ ◇
アメリカ人の7割が「旅行が足りない」と感じている
調査会社「Talker Research」は、クルーズ会社「Scenic Group」の依頼で旅行に対する意識調査を実施しました。アメリカの成人2000人を対象に、世代に分けて行ったものです。
その結果、生涯の旅行回数に満足している人は半数以下(48%)にとどまりました。多くのアメリカ人が、「自分は十分に旅行していない」と違和感を覚えていることが明らかになっています。
この感情の大きな要因として、SNSの影響が挙げられています。とくにZ世代とミレニアル世代では、「自分の旅行経験の少なさを恥ずかしく思う」と答えた人がそれぞれ26%と27%。SNSで友人やインフルエンサーの旅行投稿を見ることで、自分と比較してしまい、劣等感を抱く人が増えている実態がうかがえます。
人気渡航先ランキング、日本がパリと並んで1位に
こうしたハードルがありながらも、アメリカ人の旅行意欲は依然として高いようです。
約3人に1人(32%)は一度も海外に行った経験がないものの、そのうち88%は将来的に海外旅行を希望。平均的に、22か国を訪れたいと考えているようです。
【将来訪れたい国・地域ランキング】
1位 日本(24%)
1位 パリ(24%)
3位 ギリシャ(19%)
4位 オーストラリア(17%)
5位 プエルトリコ(16%)
6位 ドイツ(14%)
さらに南極(5%)やベトナム(5%)といった遠方も人気を集めています。日本がヨーロッパの人気都市・パリと並んでトップに立ったことは、アメリカ人の間でアジア、とくに日本への旅行熱が高まっていることを示しています。
SNSの影響で、「自分は遅れをとっている」と深刻に感じる人が増えるなかでも、日本は「次に行きたい場所」として多くのアメリカ人の心を惹きつけているようです。日本への旅行熱はこれからさらに高まっていきそうですね。
(Hint-Pot編集部)