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「日本と比較になりませんが」 駐日ドイツ大使が日本のクマ問題にコメント 母国で被害が深刻化している野生動物とは
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日本各地で相次いでいるクマによる人的被害。その深刻さは海を越えて報じられ、海外でも関心が高まっています。駐日ドイツ連邦共和国特命全権大使のペトラ・ジグムントさんは、自身の公式X(ツイッター)アカウント(@GermanAmbJapan)で、日本のクマ問題について言及。さらに、ドイツが抱える野生動物をめぐる課題にも触れています。
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「ドイツでも広く報道されており、多くの人が心配しています」
ジグムント大使は、Xの企画「#大使に聞きました」で、日本のクマ被害に対するドイツ国内の受け止め方について説明しました。
「クマから人への襲撃が相次ぎ、日本の皆さんに懸念が広がっていることは、ドイツでも広く報道されており、多くの人が心配しています」とコメント。動画には、実際にニュースを伝えるドイツメディアの画像が映し出され、関心の高さがうかがえます。
そのうえで、大使は「日本と比較になりませんが」と前置きしつつ、ドイツでもオオカミによる家畜被害が問題になっていると説明しました。
ドイツでは、かつてほぼ絶滅状態にあったオオカミがここ10年ほどで増加。現在は羊などの家畜が襲われるケースが相次ぎ、農家や畜産業者にとって深刻な課題になっています。各地では防護柵の設置など、対策が急務となっています。
そうした現状をふまえ「ドイツ狩猟法を改定し、個体数管理の厳格化によって、自然保護と家畜保護のバランス改善をはかる予定です」と述べ、ドイツ国内でも野生動物と人間の共存をめぐる議論が進んでいることを明かしました。
動画の最後で、ジグムント大使は「今回発表された対策が功を奏し、日本が被害や不安から一日も早く解放されるよう心から願っています」と、日本へのエールで締めくくりました。
投稿の引用リポストには、「オオカミがおるんや……」「ドイツはオオカミで困ってるのね」「オオカミはやばいなぁ」といった声が寄せられています。野生動物の保護と、人々の暮らし、経済活動との調和をどう実現するか。この課題は、国境を越えて共通するテーマとなっているようです。
(Hint-Pot編集部)
