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「イタリア人は絶対にしない」 日本人のピザの食べ方をイタリア人が否定「別におかしなことだとは…」

公開日:  /  更新日:

著者:Yo

イタリア人は1枚のピザを1人で食べる【写真提供:筆者友人】
イタリア人は1枚のピザを1人で食べる【写真提供:筆者友人】

 日本の食文化は、料理そのもののおいしさはもちろん、誰かと同じ食卓を囲み、気持ちをわかち合う時間に価値が置かれている点も魅力のひとつといえるでしょう。そうした食の楽しみ方は、日本では自然なものとして受け入れられていますが、国が変わればそのとらえ方も異なるもの。アメリカ・ロサンゼルスに住むYoさんが、現地の生活事情や外国人から見た日本の印象などを綴るこの連載。第40回では、イタリア人男性に苦笑いされたピザの食べ方です。

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イタリア人が語る“本場”の楽しみ方

 イタリア人の男性との会話で「日本ではピザを数種類頼んで、シェアして食べるのが一般的だよ」と伝えた際、少し苦笑いを浮かべてこう言われました。

「イタリア人は、最初の1枚をシェアすることは絶対にしないよ。シェアをするとしても2枚目からだね。イタリアのピザは薄いから、1人で2枚食べることも珍しくないんだ。女性は1枚で満足する人が多いけど、シェアはしないと思う」

 彼らにとってピザは、毎日でも食べられるほど身近な国民食。一度の食事で欲張って何種類も味わう必要はなく、「ほかの味が食べたければ、また翌日に行けばいい」と語る姿からは、自国の食に対する揺るぎない自信と愛情が伝わってきます。薄い生地を贅沢に1人で1枚食べ切る、その潔さこそが“本場”の粋なのかもしれません。

多様な味を分け合って楽しむ日本のシェア文化

 一方、日本では、料理を分け合いながら楽しむシェアのスタイルにも、独自の価値観が息づいています。ピザをハーフ&ハーフで注文したり、数人で切り分けあったりするのは、同席する相手の好みを思いやり、みんなで喜びをわかち合おうとする、日本らしい調和の心が生んだ形なのかもしれません。

 イタリア人男性も「日本人がピザをシェアすること自体は、別におかしなことではないし、受け入れられるよ」と、日本の柔軟な楽しみ方に理解を示していました。

 自分の選んだ一皿を大切に味わうイタリアならではの食文化と、みんなで温かな時間を分け合う日本の調和。食べ方は異なっても、食を愛し、ともに過ごす相手を大切に思う気持ちに変わりはありません。次にピザを囲むときは、そんな異国の文化に思いを馳せてみると、いつもの味わいがより深く感じられるかもしれませんね。

(Yo)

Yo(ヨウ)

新聞社に5年、ネットメディアに6年勤め、スポーツを中心に取材・執筆・編集活動をしたのちに退職。30代半ばでアメリカ・ロサンゼルスに拠点を移した。大学時代はバックパッカーとしてアジア、南米を放浪。仕事を含めて20か国近く訪れたものの、意思ばかり伝えてリスニングが苦手な一方通行イングリッシュに終止符を打つべく、英語習得にも励んでいるところ。