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異常気象も影響する「寒暖差疲労」、専門家が解説する3つの対策とは
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教えてくれた人:久手堅 司
専門家が警鐘、異常気象でもたらされる「寒暖差疲労」
今年は、例年にない異常気象が続きました。東京では年明けから大寒波が襲来し、春の爆弾低気圧、早い梅雨入りと目まぐるしく季節が変わり、夏は長期間にわたって記録的な猛暑が続きました。多発する台風など激しい気象変動が次々とあり、10月に入ると朝晩の気温差が10度近くある日や、前日は汗ばむ陽気だったのに翌日は肌寒いなど日によって寒暖差のある地域も多かったですよね。せたがや内科・神経内科クリニック(東京・世田谷区)で「寒暖差疲労外来」を開設する久手堅(くでけん)司院長は「今年の異常気象によって心配されるのが、秋冬の寒暖差疲労です」と厳重注意を呼びかけます。
久手堅先生によると、寒暖差の大きい環境とは、前日比、日内変動、室内外などの温度差が5~7度以上あること。もともと人の体には、体温などの体内環境を適切な状態に調整する機能がありますが、気温が一定ならば、この調整に消費されるエネルギーは少なくて済みます。ところが気温が急変すると、体は寒さから身を守るため、慌てて熱を作ろうとして、エネルギーを大量に消費してしまい、疲労が蓄積していくというのです。
特に今年は異常気象が続いて体調を立て直すタイミングがないまま、寒暖差の激しい秋冬へ突入。「寒暖差疲労」で不調を感じる人が急増する可能性もあり、注意が必要です。代表的な症状としては、けん怠感、だるさ、冷え、首こり・肩こり、頭痛、イライラ、不安など人それぞれ。1つだけじゃなく、複数の症状が重なり、放置しておくと深刻化して日常生活に支障をきたすこともあるそうです。