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蒸し暑い時期に気を付けたい食中毒 傷みにくいお弁当作りのコツ
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教えてくれた人:長谷川 直子
湿度が高く蒸し暑くなってくると、気がかりなのが食中毒です。特にお弁当作りで気を付けるべきことはあるのでしょうか? この春にお子さんのお弁当作りのデビューをして、夏を前に気がかりな人もいるのでは? 2児の母、管理栄養士の長谷川直子さんが解説します。
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作ってから食べるまで時間があるお弁当 調理には注意が必要
長谷川さんは「食中毒は湿気が多く、気温が高い状況を好むため、梅雨から夏にかけて発生することが多いです。作ってから食べるまで時間をおくお弁当は、高い気温と湿気により食品が傷みやすいので調理する際、詰める際にも注意が必要です」と言います。
まずは調理の「基本のき」。改めて確認しましょう。
○調理の基本
【手】
調理前に、指の間もよく洗う。除菌スプレーをしてから調理します。また食材を切る、炒める、冷蔵庫や棚から何か取り出すなど一つの作業が終わるごとに、手洗い、除菌スプレーをこまめにすると良いでしょう。
【お弁当箱】
しっかり洗って乾燥させます。詰める前に、キッチン用の除菌スプレーを使用したり、酢をつけたキッチンペーパーで拭いたりしておきましょう。
【調理器具】
包丁は、肉用、魚用、野菜用と分けたほうが良いです。まな板も、肉用、魚用、野菜用と調理済み食品用に分けるとさらに良いでしょう。包丁やまな板は、肉や魚を切った後は、すぐに洗って除菌します。布巾やスポンジは、定期的に除菌し、新しい物と交換しましょう。
おかずの汁気でごはんが傷みやすくなる
お弁当作りでの調理のポイントは、「しっかり加熱」「汁気を取る」「冷ます」。傷みにくいごはんやおかず作りのヒントを紹介します。
○ごはん
【その1】ごはんの上におかずはのせない
おかずの汁気でごはんが傷みやすくなります。この時期、焼き肉丼、親子丼、そぼろ丼などは控えると良いでしょう。
【その2】酢や梅干し、シソを活用
ごはんを炊くときに酢を入れて炊くと抗菌効果があります(米2合に酢大さじ1)。また、梅干しやシソ(大葉)にも抗菌効果があると言われています。梅干しは小さく叩き、シソは細かく刻んでご飯に混ぜると、より抗菌効果が期待できます。
【その3】素手で握らない
おにぎりにする時は、素手でななく、ラップや使い捨てのビニール手袋で握りましょう。また、のりは冷めてから巻きましょう。温かいうちに巻くと湿気で傷みやすくなります。
【その4】麺類は水気を切る
暑くなると、そうめんなどの麺類をお弁当に詰める方も増えると思いますが、氷水でしめた後、しっかりと水分を切りましょう。ごはんと同様、素手ではなく、ビニール手袋や箸で扱いましょう。