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実録・わたしの更年期「ある朝、起きたら突然死にたくなった―」

著者:和栗 恵

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「死にたい」――姑に漏らしたひとことが、更年期症状を知るきっかけに

 その日の夜は、眠りたいのになかなか寝付けず。明け方になってようやくウトウトしかけたときに夫に揺り起こされたといいます。

「なんだ、まだ寝てるのか。いいかげんにしてくれよな。俺、今朝は早くからゴルフに出るって言っただろ?」

 そう夫に言われた瞬間、これまで抱いていた「死にたい」という気持ちが、自分の中でどんどん膨らんでいったといいます。布団からようやく起き上がり、汗でべとべとになっていた身体を拭こうと風呂場に向かう途中、涙が止まらなくなったそうです。そしてその後のことは、あまり記憶にないという良子さん。

 どうやら夫がゴルフにでかけた後に、あまりの辛さに義理の実家に電話をかけ、お姑さんに「もう死にたい」と泣きながら訴えていたようです。

「隣の県に住む姑とは、これまで付かず離れずな関係を保っていました。でも、私が早朝から泣きながら『死にたい』って告げたからか、大急ぎで電車を乗り継いで来てくれたんです」

 リビングのソファに座り、ついてもいないテレビを見ながらぼ~っとしていたところに、訪れたお姑さん。良子さんを見るなり、着替えを用意し、ホットタオルを作って顔をぬぐってくれたといいます。

「一緒に病院へ行きましょう。私も経験があるから分かるの。あなた、それ、更年期症状よ!」

 お姑さんからそう言われたとたん、バ~ッて音がするように、意識が戻ってきたという良子さん。

「思わず『えっ!? ええええええええ~っ!?』って。驚きの声を上げたとたん、目の前の霧が晴れていくような感じを味わいました。そもそも私はまだ40代前半。自分が更年期だなんて、考えてもみなかったんです。その後、姑が電話帳で探してくれた土曜診療を行っているレディースクリニックに行き、これまでの症状を説明したら、先生から『うん。間違いなく更年期症状ですね。さぞかし辛かったでしょう』そう言われて……恥ずかしい話なのですが、子どものようにわんわん泣いてしまいました」