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梅干し活用レシピ 蒸し暑い日は「酸っぱうま」料理を食卓に

公開日:  /  更新日:

著者:市川 千佐子

梅干しを使ったナスの炒めものと梅ドレッシング【写真:市川千佐子】
梅干しを使ったナスの炒めものと梅ドレッシング【写真:市川千佐子】

 蒸し暑さでバテ気味のときは、梅干しを使った料理はいかがでしょうか。20年以上、自家製の梅干しを作り、毎年開催する「梅仕事」レッスンも人気の料理家・市川千佐子さんに聞きました。梅干しを使った炒めものとドレッシングの「酸っぱうま」レシピを紹介します。梅干しを漬けるときに出る梅酢も炊きたてのご飯に混ぜれば、簡単に梅のエキスがたっぷり入った酢飯になり、ちらし寿司などにしてもさっぱりとおいしいそうです。

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魚を煮るときに梅干しを入れると臭み消しに

 梅は、「梅干し一日一個で医者いらず」や「朝の梅干しはその日の難のがれ」という、言い伝えがあるほど効能がたくさんあるといわれています。

 酸っぱい成分は、有機酸(クエン酸、リンゴ酸、コハク酸)です。なかでも、クエン酸は、炭水化物のエネルギー代謝を上げるのに重要な成分として知られています。昔からのごはんと梅干しという組み合わせは、理に適っているのですね。その他にも、疲労回復、美肌、老化防止などが期待できます。

 我が家には梅の木があります。子どものころから、梅の木とともに育ち、梅仕事を20年以上続けています。梅干しは、塩の種類や分量を変えて漬け、毎年、ノートに記録をとっています。その年の梅の育ちによっても、味は変わってくるので、とても楽しみな作業です。梅を漬けた際にできる梅酢も蒸し暑い時期に、うってつけの調味料です。炊きたてのご飯に混ぜれば、簡単に梅のエキスたっぷりの酢飯になり、さっぱりとした風味でおいしいです。

 おすすめはシンプルに、昔ながらの塩だけで漬けた梅干し。市販品もあるので、お気に入りをみつけてみて下さい。

 梅干しの簡単な活用法は、煮魚を作る時に入れれば、さわやかな酸味がつき、臭み消しになります。それから、梅醤番茶という、湯のみに叩いた梅干し、しょうが汁、しょうゆを入れ混ぜ、熱い番茶を注いで飲むという民間療法があります。風邪のひきはじめや、胃腸の調子が悪い時によいものです。