仕事・人生
「ADHD」の28歳女性 病と上手に付き合いながら実践する仕事の工夫
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近年、よく目にするようになった「おとなのADHD」。注意欠陥、多動性障害ともいわれる。大人になって突然出現するものではないが、不注意が目立ち、日常生活や仕事に影響が出て発覚することが多いという。インターネットカフェDiCEで働く28歳の本田飛香さんは、大人になってからADHDであることを知ったひとりだ。毎日、多くの客と接し、多岐にわたる業務をこなす本田さんの仕事の工夫とは――。
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ADHD診断後に上司と決めた5か条
本田さんがまず行ったのは、上司である店長と話し合うこと。その際に次のことを事前に伝えたそうだ。
1、うっかりミスは確実に発生すると想定してほしい。
2、一度言ったことでも、忘れていたら何度も声をかけてほしい。
3、大切なことは言葉を濁さずストレートに言ってほしい。
4、細かくメモを取ることを知っておいてほしい。
5、忘れがちなことは目の着く場所にメモを貼り出すのを許可してほしい。
「これらのことを話し合ってから、店長や上長は私が失敗したとき頭ごなしに否定もしませんし、メモを取りやすいようになるべく区切って話してくれるようになりました。注意するときも意図をしっかりと説明し、私が誤解しないように心を砕いてくれます」
ADHDの診断を受けたことで、正しい対処法を身に着けることができ、それを職場に共有することで、環境は劇的に変化したという。