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人気ピザ店をベトナムで経営する30代日本人夫婦 世界が注目する「人材育成術」とは
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2011年にホーチミンでオープンして以来、現在ベトナム国内に11店舗経営する「Pizza 4P’s」。 なかなか予約の取れない、超人気店の経営者は30代の日本人夫婦だ。日本、ベトナムメディアのみならず、BBCやニューヨークタイムズといった欧米のメディアにも注目される、秘密はどこにあるのか。PIZZA 4PSコーポレーションのCOO高杉早苗さんに話を聞いた。
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客の満足度を向上するため 独自に設定した「スマイル」指標
現在、社員は1500人を超えるという、「PIZZA 4P’s」。8年間でこれほどまでに急成長した秘訣のひとつに、日本人経営者ならではのスタッフ教育があったという。それは、「スマイル・フォー・ピース」という、社内独自の指標を主軸としている。
「この標語は、スマイルで指標を測ろうという意味です。社内では来客数を『ピースコア』と呼んでおり、顧客満足度を測るスコアをGoogleレビューやトリップアドバイザー、フーディーといった様々なサービスを使いNPS(ネットプロモータースコア)の平均値から、お客様の満足度を調査しています」
「また、そこに社員満足度を合わせたスマイルを、2023年にはテンミリオン(1000万)にしようという目標があります。今はまだ2ミリオン(200万)くらいですが、そこから5倍くらい成長してインパクトを残していきたいなとは思っているところです」
この目標は、日本人を雇用した日本国内で行うよりも、海外の方がハードルが高いように感じるが、早苗さんはそんなことはないという。
「私の感覚だと、特に飲食の業界は日本の方がレッドオーシャンで、ハードルが高いように思います。逆にベトナムは、だんだん外資企業の出店が増えてきてはいますが、まだまだ市場は拡大の一途。現在は地区予選といったイメージでいますね。ゆくゆくは世界へ、グローバルに展開していきたいと思っていますが、まずはこの“ベトナム地区予選”を着実に勝ち上っていかなければと考えています」