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ヘンリー王子「私はこれで母を失った」 偽情報とメーガン妃へのバッシングに強い懸念
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現在のSNS上にあふれる偽情報や誹謗中傷の数々。この問題についてヘンリー王子は米雑誌「ワイヤード」が主催したリモート形式のサミットに出演し、メディアから発信される偽情報を“地球規模の人道的問題”と位置付けた。さらに、パパラッチの取材攻勢が引き起こしたダイアナ元妃の悲劇にも改めて言及。「私はこのひとりでに作られた狂気(偽情報)で母を失いました」と語ったことが話題になっている。
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メーガン妃へのバッシングに強い不快感「絶対に許さない」
ヘンリー王子が参加したのは、「ワイヤード」誌が主催したイベント「RE:WIRED」で開催されたリモート形式のサミット。複数の英メディアによると、王子は偽情報を「世界的な人道危機」とした上で、「私はこのひとりでに作られた狂気(偽情報)で母を失いました」とダイアナ元妃の非業の死に触れた。
さらに「私は私の2人の子どもたちの母親を同じように失うことだけは絶対に許さない」とも発言。メーガン妃に対するメディアのバッシングにも強い不快感を示し、「現在のネット上の問題が解決するまで、私たちはSNSには参加しない」と述べた。
妃は3月、米有名司会者オプラ・ウィンフリーがホストを務めたインタビューで「もう生きていたくなくなった」と語って、王室時代に自殺願望を抱いたことを明かしていた。その原因はロイヤルファミリーの一部メンバーや、王室スタッフに冷遇されて孤立したことに加え、英メディアの過剰ともいえるゴシップ報道もあったという。
特に父トーマス・マークルさんとの確執をめぐる報道は今も継続中だ。英大衆紙「デイリー・メール」の日曜版「メール・オン・サンデー」は、トーマスさんから入手した妃自筆の手紙を掲載。その後は法廷闘争に発展し、現在は出版社側が上訴を申し立てている。
今回のリモートサミットで、現代のSNSを「憎しみ、分断、嘘によって成り立っている」と見立てたと語った王子。近年のネット上にはびこる誹謗中傷の撲滅を懸命に訴えていた。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)